鑑賞日:October 28th, 2012
個人的評価: 92点
参考情報
『ザ・タウン』などのベン・アフレックが、監督、製作、主演を努めたサスペンス。1979年のテヘランで起きたアメリカ大使館人質事件と、その裏で敢行されたCIAによる救出作戦の行方を追い掛ける。監督として『ザ・タウン』で見せた緩急自在な演出をベンが本作でも繰り出し、謎に包まれていた救出作戦の全ぼうを活写。その一方で、貫録たっぷりに指揮を執るCIAエージェントを熱演する。『リトル・ミス・サンシャイン』のアラン・アーキンや『アーティスト』のジョン・グッドマンら、脇を固めるベテラン勢にも注目。
ストーリー
1979年11月4日、テヘラン。イラン革命が激しさを募らせ、その果てにアメリカ大使館を過激派グループが占拠し、52人もの人質を取るという事件が起きる。パニックの中、アメリカ人6名が大使館から逃げ出してカナダ大使の自宅に潜伏。救出作戦のエキスパートとして名をはせるCIAエージェントのトニー・メンデス(ベン・アフレック)は、6名が過激派たちに発見され、殺害されるのも時間の問題だと判断。彼らを混乱するテヘランから救出する作戦を立案する。しかし、それは前代未聞で大胆不敵、そして無数の危険が伴うものだった…
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感想
あまり話題になってなかったのでそんなに期待はしていなかったのだが、想像以上の面白さで大満足でした。
暴動化したイラン人がアメリカ大使館を囲み、柵を越え、窓ガラスを割り、建物内に雪崩れ込む緊張感たっぷりの冒頭シーンからずっと胸を鷲掴みされた感じであっという間の2時間だった。
しかも実話に基づいた話という事で、最初から最後まで手に汗握る内容だ。
映画作りが人の命を救うという素敵な話だが、映画を作り上げる最初の過程も具体的に画かれていた。制作会社を立ち上げ、脚本家やコスチュームデザイナーの確保、ポスター制作やプレス向けイベントの開催など短期間でリアルな偽映画作りが進む。ハリウッド特有の華やかなシーンも出てくるが、この作戦のゴールを考えるととても楽しめない状況であり、その華やかさの裏に緊張感を漂わせる感じは本当に上手かった。
リーダーがうまく定まらないイランの不安定な国内政治、テロリストには屈しないという姿勢を意地でも崩す事ができないアメリカ、そしてその裏で極秘に動くCIA。
息を呑むシーン満載の本作品はめちゃくちゃオススメです。
絶対見るべし。
ちなみに緊張感のあるシーンの合間に、空に向かって吠え続ける犬を映し出すシーンがあったが、一瞬とはいえちょっと心が和んだ。緊張しちゃうシーンばかりの映画だとああいう休憩タイムを入れるのは大事だね。