iTunesで人気の映画をチェック

2013年7月27日土曜日

風立ちぬ




鑑賞日:July 27th, 2013
個人的評価:92点

参考情報


宮崎駿監督がゼロ戦の設計者・堀越二郎と作家の堀辰雄をモデルに、1930年代の日本で飛行機作りに情熱を傾けた青年の姿を描くアニメ。美しい飛行機を製作したいという夢を抱く青年が成し遂げたゼロ戦の誕生、そして青年と少女との出会いと別れをつづる。主人公の声には『エヴァンゲリオン』シリーズなどの庵野秀明監督を抜てき。ほかに、瀧本美織西島秀俊野村萬斎などが声優として参加する。希代の飛行機を作った青年の生きざまと共に、大正から昭和の社会の様子や日本の原風景にも注目。


ストーリー


大正から昭和にかけての日本。戦争や大震災、世界恐慌による不景気により、世間は閉塞感に覆われていた。航空機の設計者である堀越二郎はイタリア人飛行機製作者カプローニを尊敬し、いつか美しい飛行機を作り上げたいという野心を抱いていた。関東大震災のさなか汽車で出会った菜穂子とある日再会。二人は恋に落ちるが、菜穂子が結核にかかってしまう。


感想


非常に面白かった。
万人受けする内容では決して無いが、少なくとも自分にとっては90点超えの素晴らしい作品だった。

空に憧れた少年が最高に美しい飛行機を作りたいという純粋な想いで飛行機の設計に日々没頭するが、時代の流れでその技術は戦闘機へ活かされる事になる。
飛行機は兵器ではなく、人々や夢を乗せる乗り物であるべきというジブリならではの平和に向けたテーマが盛り込まれており、そういう意味では宮崎駿らしさは存分に表されていた。

世界的なアイディアとは天才の頭の中にしかないため、それが周りから支持される事は非常に難しいのだが、仲間や家族の良き理解やサポートを支えとしながら、天才が周りをどんどん巻き込み、世界最高峰の技術が搭載された飛行機が出来上がるその過程は「モノ」が生まれる理想的な形だと思わせてくれる。

ストーリーは縦軸と横軸に別れていて、メインとなる縦軸はゼロ戦設計者の堀越二郎がどのような過程で、当時の日本から生まれるとは誰も予想していなかった世界トップクラスの戦闘機を生み出したかという部分。
そしてサブとなる横軸は作家の堀辰雄が結核を抱えた婚約者と過ごした短い日々の中でいかに1日1日を大切に生きたかという部分。

本作品の主人公は堀越二郎だが、恋愛部分だけは堀辰雄の経験が描かれており、2人の実体験が上手く融合されていた。
堀越二郎だけの話だと日本ものづくり精神の極みを表現したちょっとジブリらしからぬテーマになってしまうので、宮崎駿は2人の話を混ぜたのではないだろうか。

「風立ちぬ」のコピーは『生きねば。』となっている。
結核の妻が夫と少しでも多くの時間を過ごしたいと病院を抜け出した事、そして堀越二郎が妻を気遣いながらも夢よりも妻を優先する事のない強い意志からまさにこのテーマを感じ取れた。

「生きる」という事はただ日々を過ごす事ではなく、自分のやりたい事、目指している事に全力を捧げ、悔いの残らない人生を過ごす事だと思う。

妻は病院で治療を受けながら一人で数年間を苦しく過ごすよりも、夫の近くで短い日々を過ごす事を選択した。堀越二郎もそんな妻と一緒に暮らせるという事だけで仕事により専念する事ができ、当時の日本から生まれるとは思われていなかった世界トップクラスの戦闘機を生み出した。夫の成功は妻の幸せでもあるのだ。

ちょっと深い内容ではあるが、生きるという意味について改めて考えさせてくれる作品でした。

久石譲の挿入歌やユーミンの主題歌「ひこうき雲」も作品にピッタリで日本アニメ映画の素晴らしさが溢れ出てた。

ちなみに無犬です。

2013年7月16日火曜日

ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE




鑑賞日:July 16th, 2013
個人的評価: 89点

参考情報


セクシーな女優やアイドルからのキスの誘惑を芸人たちが即興芝居をしながら耐える、バラエティー番組「ゴッドタン」の名物企画を映画化した異色作。記憶をなくした元暗殺者という設定のキャラクターにふんした劇団ひとりが、キスを求めてくる美女やゾンビ、敏腕刑事と対峙する姿を全てアドリブで演じ切る。彼をモニター室から見守るおぎやはぎバナナマンのレギュラー陣に加え、番組で劇団ひとりと歴戦を重ねた『nude』のみひろのほか、やべきょうすけ竹内力ら、バラエティーに富んだ顔ぶれが集結する。


ストーリー


旅番組のロケと聞かされるも、なぜか頬にメイクを施された劇団ひとり。ロケバスを降りると、何と「24時間キス我慢選手権」の開始を告げられる。自分の演じるキャラクターや舞台の設定を必死につかもうとする劇団ひとりの前に、犯罪組織“赤い闇”の女暗殺者、劇団ひとりと共に赤い闇で暗殺者として育成されたという男、ゾンビの群れ、連続猟奇殺人事件を追い掛ける刑事など、ワケありクセありな人物が次々と現われる。アドリブで破天荒な物語を紡ぎつつ、事有るごとに押し寄せるキスの誘惑と戦う劇団ひとりだが…

(C) 2013「キス我慢選手権 THE MOVIE」製作委員会


感想


日本映画に新たなジャンルが生まれたと素直に感じた。
作品を見ながら「これは本当に映画なのか?」と何度も思ったが、全部見終わって改めて考えてみると、新しい形ではあるものの、これも確かに映画だと感じた。

とにかく劇団ひとりの見事なアドリブに舌を巻く。
事前に何も聞かされていない人とは思えないほど堂々としていて、むしろ他の役者よりも先の展開が彼には見えている様だった。

劇団ひとりは徐々にこのオールアドリブというスタイルに慣れていき、最後の方ではまるで台本を読み込んできたプロの俳優の様に違和感の無い演技を見せていた。

シリアスな展開になればなるほど台詞が面白く聞こえてしまうこの不思議な感覚を是非体験して頂きたい。

ゴッドタンメンバー以外だと渡辺いっけい、竹内力、京本政樹、武蔵、そしてミッキー・カーチスなどの豪華俳優陣が登場し、作品に安定感をもたらしていた。
ちなみに東京03メンバーやバカリズム、そしてあいなとかも出てきて何故か嬉しかった。

個人的に特にピックアップしたいのは岩井秀人みひろ
ゴッドタンの通常放送で砂漠の死神こと劇団ひとりと名コンビを組んだ岩井秀人は本作でも劇団ひとりの名言を上手く引き出しながら物語まで進行する技を魅せつけた。
劇団ひとりのちょっと分かりづらい言動もさり気なくフォローしており、視聴者の興味を常に惹きつけていた。
またキス我慢をここまで大きくさせたキャラみひろの存在感も圧倒的だった。
やはりキス我慢と言えばみひろだよねと思わせてくれる色気と魅力が存分に出ていた。

そして最も革命的だと感じたのはおぎやはぎバナナマン、そして松丸アナウンサーが視聴者とほぼ同じ目線で展開を追いかけるというアイディアだ。
彼らはただ見ているだけでなく、どの部分が笑えるのかを面白おかしく説明したり、展開として少し矛盾を感じた時には大声でツッコむなどして、作品として足りない部分を別の笑いで上手く補っていた。

この裏実況がある事により、視聴者はストーリーについていけなくなる事は無いし、何よりも面白いシーンでは一緒に声を出して笑ってしまうだろう。

自分も一人で見ていたのに、どことなく「みんなで見てる」気持ちとなり、その雰囲気がおかげか大いに笑えた。このアイディアは本当に革命的だ。


日本のバラエティはやはりスゴイ。
もしこの作品が英語だったら自信を持って世界に紹介できるコンテンツだね。
絶対オススメです。

2013年7月15日月曜日

モンスターズ・ユニバーシティ(Monsters University)




鑑賞日:July 15th, 2013
個人的評価: 90点

参考情報



ディズニー/ピクサーの代表作である、『モンスターズ・インク』のシリーズ第2弾にして前日譚。人間の子どもたちを怖がらせるのが仕事のモンスター・コンビ、マイクとサリーが学生時代に繰り広げた冒険を活写する。メガホンを取るのは、『101匹わんちゃんII パッチのはじめての冒険』や『カーズ』などに携わってきたダン・スカンロン。幼い頃のキュートなマイクのビジュアルや、舞台となるモンスターたちが通う大学のユーモラスな雰囲気も見どころだ。


ストーリー


人間の子どもたちを怖がらせ、その悲鳴をエネルギー源として用いるモンスターの世界。そこに暮らすモンスター青年マイクは、明朗活発でポジティブな思考の持ち主だったが、仲間よりも体が小さくてルックスもかわいいことに劣等感を抱いていた。これでは子どもたちを絶叫させる“恐がらせ屋”にはなれないと、世界中のモンスターが憧れを抱く名門大学「モンスターズ・ユニバーシティ」に入学。期待に胸を膨らませる彼だが、そこにはサリーを筆頭に大きくて姿が恐ろしい“恐がらせ屋”のエリート候補生があふれていた。
(C) 2013 Disney / Pixar. All Rights Reserved.


感想


マイクとサリーがどのように出会い、どういった過程でMonsters Inc,の最強コンビとなったかを描いた素敵なストーリーだった。

幼稚園の頃に訪れた職場見学でスケアラー(怖がらせ屋)に憧れたマイクが猛勉強の末、入学した「Monsters University」。そこでスケアラーのサラブレッドとして生まれ育ったサリーと出会う。

お互いに気の合わない者同士だが、ひょんな出来事から2人共クラスを追い出されてしまい、仲間の輪からも外されてしまう。

元の居場所へ戻るためには学生イベントでNo.1を取るしか道が残されていなかった2人が落ちこぼれと呼ばれた仲間を集め、奇跡を繰り返しながら成長していく様は感動的だった。


第1作ではサリーの方ブーの面倒を見るなど大人っぽい所があったが、本作のサリーは非常に若く、捻くれていた。逆にマイクの方が超がつく真面目な学生。

そんな正反対の2人がお互いの良さでお互いの弱さを埋め合う関係に徐々になっていく展開が素敵だった。

何かアメリカの大学って日本と比べて多くを学べるし、何より楽しそうだなぁと思わせてくれる。

2013年7月7日日曜日

ワイルド・スピード EURO MISSION (Fast & Furious 6)




鑑賞日:July 7th, 2013
個人的評価: 83点

参考情報

ヴィン・ディーゼルポール・ウォーカーが演じるすご腕ドライバーがカスタムカーを操り、派手で斬新なカー・アクションを繰り広げる人気シリーズの第6弾。宿敵であるFBI捜査官から仕事を依頼された逃亡中の主人公が、再びチームを結成し、ヨーロッパを舞台に巨大犯罪組織の壊滅に乗り出す。監督は前々作と前作のメガホンを取り、好評だったジャスティン・リン。アイデア満載のカー・アクションと共に、ミシェル・ロドリゲス演じる4作目で死んだはずの主人公の恋人が再登場するなど物語の展開にも目が離せない。

ストーリー

リオデジャネイロの犯罪王から100億円を、まんまと奪い取ったドミニク(ヴィン・ディーゼル)。その後、逃亡し続けていたドミニクだったが、世界中で犯罪行為に手を染める巨大犯罪組織を追うFBI特別捜査官ホブス(ドウェイン・ジョンソン)に協力を依頼される。ホブスの話によると、その犯罪組織に関わっているのは、ドミニクの死んだはずの元恋人レティ(ミシェル・ロドリゲス)だった。

©https://www.facebook.com/Wild.Speed.jp

感想

まずオープニング映像から昔のシーンをかっこ良く振り返るので、その時点で惹きこまれる。
そして相変わらずのド派手なカーアクションで見ていて気持ちが良いシーンが多々あった。
とにかくあの最強チームの再集結ってだけで心躍る。

今度の敵は警察でもなく、ギャングでもない。なんと今回は元軍人と対決するのだ。
相手は戦闘のプロであり、戦車まで登場しちゃう迫力あるバトルシーンに注目。
親玉だけでなく、手下も今までで最強の敵だと思われるぐらい強い。

ちゃんとストリートレースも用意されてるし、ドム対あの人の夢のレースが見れちゃう。
更に肉弾戦バトルではドムとホブスのドリームタッグマッチも用意されている。

またストーリー的にも第3弾のTokyo Driftに繋がる重要なパートもあるので、そこも見逃せない。

大音量のエンジン音が身体を響き渡る映画館で絶対観た方が良い。

あと残念ながら犬は一切登場しなかった。
でもロンドンやスペインの素敵な町並みが登場するのでそういった面でも楽しめる。