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2012年6月25日月曜日

アメイジング・スパイダーマン (The Amazing Spider-Man)




鑑賞日:June 24th, 2012
個人的評価: 85点

参考情報

アメコミ発の人気シリーズを、キャストとスタッフを一新してリブートするアクション超大作。主人公ピーター・パーカーを、『ソーシャル・ネットワーク』のアンドリュー・ガーフィールドが演じ、監督には『(500)日のサマー』のマーク・ウェブを抜てき。『ゾンビランド』のエマ・ストーンがヒロインとして出演するほか、マーティン・シーンキャンベル・スコットらが共演。前シリーズの世界観を踏襲しつつも、アクションのさらなるパワーアップにも期待。

ストーリー

高校生のピーター・パーカー( アンドリュー・ガーフィールド )は両親が失踪した8歳のときから伯父夫婦のもとで暮らしていた。ある日、ピーターは父リチャード( キャンベル・スコット )の共同研究者だったコナーズ博士(リス・エヴァンス)のもとを訪れ、研究室で特殊なクモにかまれてしまう。その直後、ピーターの体には異変が起き…

感想

今までのキャストやスタッフ、ストーリーを一新した新生「スパイダーマン」をさっそく見てきた。
日本では昨日から3D版のみが先行上映で、何とアメリカよりも早い上映らしい。

結論から言うと期待した通りの面白さだった。
予告編でもお披露目はされていたが、スパイダーマンを視点にしたアトラクションのような映像が素晴らしく、特に3Dがオススメだろう。

マンハッタンの夜景を気持ちよく飛び回るシーンは本当に楽しそうだったし、あの遊びが子ども達の憧れにもなるなぁと感じた。
ヒーロー映画の重要なポイントであるバトルシーンは期待通りのクオリティーで、スピード感あふれるスパイダーマンの動きは見ていて楽しかった。

今回のスパイダーマンは結構大胆に街へ繰り出し、ボロも出すし、非常に子供っぽい一面が目立った。でも今回は主人公がまだ高校生なのだが、高校生がこの様な特殊な力を手に入れた時にはきっとこんな形ではしゃぐんだろうなぁという考え方をすれば納得は出来る。

本作のヒロインはエマ・ストーンだったんだが、彼女だと気づかないぐらい若々しい役を演じていて(まぁ高校生だからしょうがないけど)実はあまり気づかなった…
エマ・ストーンの魅力は大人っぽい美しさだと思っているので、続編でキャラ達が大人になった時の展開を楽しみにしよう。

ちなみに、作品内でカップルを演じた アンドリュー・ガーフィールド と エマ・ストーン は、プライベートでも付き合っているらしい。羨ましいですな。

とにかく期待通りの内容ですし、数多く用意されている爽快なアクションシーンだけでも見る価値ありです。これできっと子供達の「スパイダーマン」人気はまだまだ続くはずでしょう。

2012年6月17日日曜日

ハングリー・ラビット(Seeking Justice)




鑑賞日:June 17th, 2012
個人的評価: 87点

参考情報

妻が犯罪被害に遭い怒りに燃える高校教師が、代理殺人を執行する秘密組織の闇に引きこまれていくサスペンス。殺人の罪を着せられながらも謎の巨大組織に立ち向かう男の戦いを、『バンク・ジョブ』などのロジャー・ドナルドソン監督が緊迫感たっぷりに描く。主演は、『ナショナル・トレジャー』シリーズのニコラス・ケイジ。共演にはテレビドラマ「MAD MEN マッドメン」シリーズのジャニュアリー・ジョーンズ、『メメント』のガイ・ピアースらがそろう。

ストーリー

妻ローラ( ジャニュアリー・ジョーンズ )が何者かに襲われ負傷し激しく動揺していた高校教師ウィル( ニコラス・ケイジ )は、「奥さんを襲った相手を代わりに殺してやる」と持ちかけてきた見知らぬ男サイモン( ガイ・ピアース )の提案を受け入れてしまう。そして半年後、ウィルはサイモンに代理殺人をやるよう強引に要求される。それを拒否したウィルは、殺人の罪を着せられ追われる身となってしまい…

感想

法律で裁けない悪を断つという行為の裏にひそむ闇の深さを感じさせる内容でした。
英語タイトルが『Seeking Justice』という事で、本作の物語は悪人を退治するだけの単純なものではない事が分かる。

「正義」とは何のか?
法律という上流階級の人間が世の中を効率良く回すために作った社会のルールに当てはまっているものが正義で、そうでない物が悪なのか?
そうであればその法律を作っているものはいくらでもバレない様に悪事を働く事が出来るし、法を理解しているものはいくらでも抜け道を見つけ、悪事を働く事も可能だ。

では法律というルールが何故必要かと言うと、世の中に受け入れてもらうためには誰もが見る事が出来て、納得する事のできるものが必要だからだ。
だがそれを作るためには時間がかかるし、全てのものにおいて誰もが納得の出来るルールを作る事はほぼ不可能。

世の中のそういった抜け道を上手く利用し、人生を非人道的に楽しむ犯罪者などを裁く裏の組織を描いたこの作品は「正義とは何か?」という正解の無い質問を問いかけていたと感じた。
永遠の課題ではあるが、改めて考えさせられる。


闇の組織というと個人的には名探偵コナンの黒の組織を思い出すが、正直あそこまでプロフェッショナルで完璧(証拠を残さない)な組織ではなく、結構ボロがあったと思った。
しかし本作品の舞台であるニューオーリンズにある組織という事で、「まぁ確かにそれぐらいの規模だったらこの程度の組織ぐらいがちょうどいいな」と思わせてくれるリアルな内容でした。

久々にニコラス・ケイジ主演の作品を見たが、彼の主演作らしい満足感のある作品でした。
オススメですぞ。

2012年6月16日土曜日

一枚のめぐり逢い(The Lucky One)




鑑賞日:June 16th, 2012
個人的評価: 62点

参考情報

シャイン』のスコット・ヒックス監督が、ニコラス・スパークス原作のベストセラー小説「ザ・ラッキー・ワン」を基に描く感涙作。ある見知らぬ女性の写真を胸にイラクから帰還した海軍帰還兵と、その運命の相手との出会いを温かく見つめる。『ハイスクール・ミュージカル』シリーズのザック・エフロンが主演を務め、その相手役を『アフター・ザ・レイン』のテイラー・シリングが演じている。少しずつ距離が縮まっていく男女の関係に胸が高鳴る。

ストーリー

アメリカ海軍軍曹のローガン( ザック・エフロン )は、イラクで3度目となる職務を無事に終了し、ついに祖国の土を踏む。そのとき彼が手にしていたのは、イラクで彼の支えとなった一度も会ったことのないベス( テイラー・シリング )という女性の写真だった。やがて彼女の所在を知ったローガンは家まで会いに行き、ベスと共に働き始め…

感想

まったく話題になっていない映画だが、この内容じゃ話題になるはずがない。
予告編を見れば分かるが、戦争中に拾った写真が自分を守ってくれたと感じた主人公(ローガン)が帰国後、その写真に写っていた女性に感謝の気持ちを伝えるため会いにいくというストーリーだ。

この話だと最初の戦争シーンでの「仕込み」が非常に大切になる。
写真がどのようにローガンの命を救ったのか、その写真の女性の事をどれだけ意識していたのか、写真の持ち主とローガンのつながり等々、事前にちゃんと「仕込み」をしておく事により、作品のクライマックスで「あの時のシーンはこのためだったのか」と思わせる事がはじめて可能となる。
それなのにこの作品は冒頭のクレジット(監督紹介の字幕とか)が終わる前に戦争シーンが終わっているだけでなく、ローガンは女性が住む町に既に辿り着いてしまうのだ(もっと探すのに苦労しないと…)。

そんな不安な滑り出しを見て一気に期待感が消えてしまったが、作品の後半になると予想通りのグダグダでまったくよく考えられていない展開が満載でした。
挙句の果てには最後には超無理やり作った「悲劇シーン」まで出てきてしまう。きっと映画を作っている途中に「このままだと面白い展開全く無いな…」って気づいちゃったんでしょうね…

っと批判パートはこれぐらいにしておいて、良かった点についても少し書きましょう。

ローガンは田舎町に住む写真の女性(ベス)に会う事が出来たが、なぜ来たのかを上手く説明する事が出来ないままバイト募集の張り紙を見てきた人だと思われてしまい、結局バイトとして雇われる。ベスは犬預かり所で働いているためこの作品ではワンちゃんがめっちゃ出てくるのだ。
しかもアメリカなので大型犬ばかり。そんな犬達のトレーニングや散歩シーンは見ているだけでほっこりします。
あとローガンの愛犬でありジャーマンシェパードのゼウスが超可愛いし、めっちゃ賢い。彼が一番の役者でしたので注目です。

あとヒロイン役のテイラー・シリングが非常にキレイでした。30を超えている大人な女性に見えたのですが、調べた所84年生まれの27歳となんとタメでした。
作品内では陸上競技の推薦で大学進学が出来るほどの運動神経の持ち主で、趣味も犬とのジョギングだったが、どうやらプライベートでも運動が好きな健康女性らしい。
確かに身体も引き締まっていたので素敵でした。

あと気になったのはこの作品でも表現されている最近のアメリカでの「理想の男性像」の変化ですね。
君への誓い』のレビューでも書きましたが、自信満々で、女性の事となるとめっちゃ熱くなる(I Love Youを連発して強引に女性を手に入れようとする)というのが映画やドラマで描かれていた典型的なモテるアメリカ人男性だったと思ってたのですが、この作品でのローガンはめっちゃクールで大人しい。恋のライバルが熱くなって挑発してきても動じないし(いつもなら激しい殴り合いなのに)、全てをクールにいなす。
「熱くなる奴はバカ」みたいな考えがあるように思えた。これってちょっと日本人っぽいよね。
アメリカ(特にニューヨーク)女性が強くなってきたからかは分からないが、理想の男性像もこうやって段々(女性の変化に合わせて)変わっていくのでしょうかね。

ちなみに僕はザック・エフロンファンではないのであえてこのポイントを良かった点には入れてませんがもう1点。
この作品はザック・エフロンをカッコよく見せる事が多分一番の目的だと思うのですが、それはちゃんと出来ていた。というかそこばかり意識したため他が手抜きになってしまったのでしょうね。
という事でザック・エフロンファンは見ても良いと思います。

2012年6月9日土曜日

幸せへのキセキ (We Bought a Zoo)




鑑賞日:June 9th, 2012
個人的評価: 87点

参考情報

閉鎖した動物園付きの家を買った主人公と2人の子どもたちが、愛する人の死から立ち直り、感動の奇跡を起こすまでを紡ぐヒューマン・ドラマ。
イギリスのコラムニストであるベンジャミン・ミーの実体験を基に『あの頃ペニー・レインと』のキャメロン・クロウがメガホンを取り、『インビクタス/負けざる者たち』のマット・デイモンが主人公を演じる。
ほかに、スカーレット・ヨハンソントーマス・ヘイデン・チャーチエル・ファニングらが共演。
繊細で希望にあふれるストーリーや、シガー・ロスのメンバーであるヨンシーが手掛けた音楽にも癒やされる。

ストーリー

半年前に愛する妻を失ったベンジャミン(マット・デイモン)は仕事を辞め、悲しみの渦中にいる14歳の息子と7歳の娘と共に郊外へ引っ越す。そこは閉鎖中の動物園で、敷地内には動物が暮らしていた。ベンジャミンは動物園の再建を決意するも、資金難が発生するなど悪戦苦闘の日々が続く。しかし飼育員や地域の人々に支えられ、少しずつ再建は進んでいき…

感想

とにかくハートウォーミングなストーリーでした。
動物園に久々に行きたくなってしまった。

冒険家を取材する事が主な仕事だった男(ベンジャミン)が妻を亡くした事をキッカケに初めて自分が冒険にチャレンジする。
動物園の経営など当然全く経験の無い事だが、土地が気に入った事、そして何より娘の喜ぶ顔が見れた事で一世一代の冒険を決意したベンジャミン。
経験した事の無い苦難を乗り越え、つぶれた動物園だけでなく、子ども達の壊れかけた心、そして自分自身の心まで立ち上がらせる様は心温まる。

ストーリー以外の部分だがスカーレット・ヨハンソンがとにかく美しくて、演技も最高だった。これだけでも見る価値がありますよ。
あと『スーパー8』で素晴らしい演技を見せていたエル・ファニングも良い味を出していたが、何よりも印象に残ったのが7歳の娘ロージー役を演じたマギー・エリザベス・ジョーンズだ。
妻を亡くしたベンジャミンに対してまるで母親の様に接し、兄のディランに対してはまるで姉の様に接した。
「こんな大人っぽい女の子一体どうやって育てるんだろう」とずっと考えたしまったほど、「大人」な演技をする子でした。
今後の作品に是非期待したいですな。


個人的には非常に動物が好きなので、この作品は予想通りの面白さでした。
実話に基づいているし、舞台が田舎なので派手なシーンは特に無いが、見ていてほっこりします。

ちなみにこの動物園は今も繁盛しているらしいので、機会があったら是非行ってみたいと思う。
近々DVDを出すらしいのですが、プロモーション動画があったので参考までに貼っておきます。

2012年6月3日日曜日

君への誓い(The Vow)




鑑賞日:June 3rd, 2012
個人的評価: 81点

参考情報

ある実在する夫婦のエピソードをベースにしたラブストーリー。事故で記憶を失ってしまった妻と、彼女の記憶から消えてしまった夫が、さまざまな試練を乗り越えながら再び愛を取り戻そうとする姿を追い掛けていく。『きみに読む物語』『シャーロック・ホームズ』シリーズの実力派女優レイチェル・マクアダムスと『G.I.ジョー』シリーズや『親愛なるきみへ』のチャニング・テイタムが、記憶をよみがえらせるよりも新たに愛ときずなをはぐくもうと前を向く夫婦を好演。監督は、テレビ映画「グレイ・ガーデンズ 追憶の館」のマイケル・スーシー。

Kerry Hayes SMPSP, Screen Gems/Photofest/ゲッティ イメージズ

ストーリー

結婚式を挙げたばかりのペイジ( レイチェル・マクアダムス )とレオ( チャニング・テイタム )。幸せに満ちた日々を送っていた二人だが、自動車の追突事故に遭遇してペイジが記憶障害に陥る。レオと出会ってからの4年間の記憶が消えてしまい、夫のレオが誰なのかわからなくなってしまったのだ。ショックに打ちひしがれながらも自分たちの思い出の場所にペイジを連れ出し、改めて心の距離を縮めようとするレオ。しかし、ペイジの元婚約者ジェレミー(スコット・スピードマン)が、よりを戻すチャンスだと彼女に近づこうとする。

感想

実話に基づく話だったらしいのですが、非常に素敵なストーリーだった。
記憶を無くした妻(ページ)は夫(レオ)の事を忘れてしまったが、家族だけでなく、昔婚約していた男の事などはちゃんと覚えているのだ。しかもレオを他人扱いするため、レオにとっては本当に辛い日々だっただろう。っとこんな気持ちでついつい見てしまう少し切ない作品でした。

Kerry Hayes SMPSP, Screen Gems/Photofest/ゲッティ イメージズ

興味深かったのはダウンタウンで音楽スタジオを経営するマッチョで何とも男らしいレオがペイジの気持ち、そして人生を本当に尊重し、自分の事など特に考えずに行動をした事だ。
「I Love You」等を連発してまた恋に無理やり落とさせるだろうと予想していたが、そうではなく、あくまでも自分の存在をペイジ自身で思い出してほしいという姿勢が特に目立った。
アメリカでは「俺についてこい」な感じのオラオラ男が「男らしい」とモテた気がするが、もしかして今はこういう一途で自分の気持ちよりも恋人の気持ちを尊重する優しすぎるぐらいの男が人気あるのかな。
確かにアメリカの女性は年々強く、たくましくなっているのでそういう男が好かれるようになっていてもそんなにおかしくないかもね。

Kerry Hayes SMPSP, Screen Gems/Photofest/ゲッティ イメージズ

レオのペイジに対する深い愛情をチャニング・テイタムは本当によく表現していたと思う。
腹を抱えて笑える部分もなければ、正直そんなに泣けるシーンもなかったけど、実話に基づくストーリーだからこそそういった部分がリアルで入り込めるなかなか素敵な映画でした。