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2011年10月29日土曜日

フェア・ゲーム (Fair Game)




鑑賞日:October 29th, 2011
個人的評価: 90点

参考情報


イラクに大量破壊兵器が存在しないことを公表したために、アメリカ政府の厳しい報復に遭った元CIAの女性エージェントの実話「プレイム事件」を映画化したクライム・サスペンス。『ボーン・アイデンティティー』『Mr.&Mrs.スミス』のダグ・リーマンがメガホンを取り、CIA諜報(ちょうほう)員役のナオミ・ワッツと元大使役のショーン・ペンが夫婦役で共演。真の正義を貫いた夫婦のきずなと衝撃の真実がリアルに描かれ、スピード感あふれるスリリングなエンターテインメント作品としても楽しめる。


ストーリー


CIAのヴァレリー・プレイム(ナオミ・ワッツ)と元ニジェール大使で夫のジョー・ウィルソン(ショーン・ペン)は、イラクに核開発計画がないことを政府に報告する。しかし2003年、ブッシュ政権がイラクに宣戦布告。ジョーがニューヨークタイムズ紙にイラクにおける調査報告を寄稿したことから、報復としてヴァレリーが諜報(ちょうほう)員であることがアメリカ中に公表されてしまい…


感想


実話を基にしているだけあって当然非常にリアルな内容となっていた。
こういう映画が作られるのは自由の国アメリカならではだし、ブッシュ政権が終わった今はこの映画を公開する良いタイミングだ。

国の嘘を暴き、世間に公表するという勇気ある行動に出た夫。一方CIAに努めているため国が持つ力を把握している妻はただおとなしくするという対照的な行動をとってしまう。
夫と妻、ともに頑固で気の強い性格なだけにお互いに弱みを見せようとしない。だからこそ溜まっていく不安や恐怖を最後にどのように対処していくのか。
真実は一体どこにあるのか。国が示した事が「真実」なのか。それとも最終的に正しい結果をもたらすものが「真実」なのか。


国が言う「フェアゲーム」とこの夫婦が思う「フェアゲーム」の定義は明らかに違う。
どっちの言い分が本当は正しいのか。本当に起きた事件なだけでに考えさせられるテーマでしたな。

非常に面白かったです。オススメです。

2011年10月28日金曜日

ミッション:8 ミニッツ (Source Code)




鑑賞日:October 28th, 2011
個人的評価: 84点

参考情報

『月に囚われた男』のダンカン・ジョーンズ監督の長編第2作となるSFサスペンス。列車爆破事故の犯人を見つけるべく、犠牲者が死亡する8分前の意識に入り込み、爆破直前の列車内を追体験していく男の運命を描く。困難なミッションを課せられた主人公を、『ブロークバック・マウンテン』のジェイク・ギレンホールが熱演。巧妙に練り上げられたプロットと先の読めないストーリー展開に引き込まれる。

ストーリー

シカゴで乗客が全員死亡する列車爆破事故が起こり、事件を解明すべく政府の極秘ミッションが始動。爆破犠牲者が死亡する8分前の意識に入り込み、犯人を見つけ出すという任務遂行のため、軍のエリート、スティーヴンス(ジェイク・ギレンホール)が選ばれる。事件の真相に迫るため何度も8分間の任務を繰り返すたび、彼の中である疑惑が膨らんでいく。

感想


タイムスリップ系の話だとは思っていたが、ちょっと違かった。
死んでしまった人の死ぬ8分前の時間に戻り、そこから事件についての手掛かりを見つけ出す話。「NEXT」という映画と非常に似ているんだが、自分はこういう話が結構好きなんです。
身体は死んでいるが脳は生きているといういわゆる植物状態の様な状況でも、脳から情報を引き出し、それを事件解決のために役立てるという何ともアメリカらしいハイテクな発想だが、「そろそろこういう時代に本当になりそうだな」と思わせるような内容だった。
現実的に考えてあり得ない話だが、こういった手の話はどこかで「何故このあり得ない事が実現できたのか」というそれらしい説明があるのだが、今回は無かった。
だからはじめに言っておきたいが、この映画はそういう細かい設定を気にしだしたら「だから矛盾してるじゃん」と考えてしまい、ちょっとつまらなくなってしまう。
でも映画を見終わって思ったが、この映画の面白さは「もしこういう技術が実現したらヒトは何をするのか?」という部分だと思うので、是非そこを楽しんでほしい。
ちなみにヒロイン役のミシェル・モナハンが大人の色気を存分に出していて、非常にキレイだった。ここもお薦めポイントです。

この映画は非常に複雑な構成になっており、見終わった後に議論したくなるような内容だ。という事で見終わった人用のメモをこれから書きますのでまだ見ていない人はこれ以上見ないように…

「ミッション:8 ミニッツ」公式ウェブサイトはこちら

『ミッション:8 ミニッツ』ポスター



さてさてここからは映画を見終わった後に個人的に気になった疑問に対する自分なりの答えをメモします。面倒くさいのでQ&A形式にしたいと思います。

Q.
政府の極秘ミッションっぽい内容なのになんでスタッフが3人ぐらいしかいないのだ?
指示とかも統一されてなし、後ろを人が通り過ぎるし、グダグダだったじゃん…
A.
きっとSWATの中でも「あんなので事件が解決したら何でも出来るわ」っという感じで冷たい視線を浴びている内部からでさえも非現実的と思われているミッションだったので肩身の狭いを思いをしているんだろうな。

Q.
何で死んだ人の記憶を見ているのに、違う行動を起こしたらちゃんと違う事が起こるの?
「デジャヴ」のように過去の記憶を見るだけで、その記憶を基に事件解決をするのはまだ理解できるけど…
A.
あれはきっと想像の世界なんだろう。たまにリアルな夢を見る時があるが、それと同じで人間が頭の中でイメージした世界なのだ。
つまり事件が解決してみんなが喜んでるシーンや最後にGoldwinにメッセージが届くシーンもStevens無意識に想像したものとなるね。
だって最後のメッセージに入っていたようにもし本当にあの技術がもう一つの世界を創り出しているとしても、あの鏡に映るショーンはどこにいったのだ?って事になるでしょ。全てはStevens無意識に思い描いたものという事にしておこう。

Q.
この映画のポスターには「映画通ほど騙される」と書いてあったが、あれは何の事?
A.
最初の1時間を見ていると「ストーリーがちゃんと作りこまれていない微妙な設定だなぁ」と感じた。だが最後までみると最初に感じたそれぞれの矛盾にはそれなりの答えが用意されていた。ここの事なのかなぁと自分は思った。

Q.
何であの車掌さんはStevensの切符は切るのにChristinaの切符は求めないの?
A.
まぁ細かい事は気にするな。映画なんだからさ。


【おまけ】
個人的にはキスをしている最中に時間が止まるとこで映画も終わらせてほしかった。少なくともシカゴに着いた後にあの大きい鏡を見つめながら終わらせてほしかった。あの方が夢もあるし、答えのない矛盾を残すだけのラストシーンで後味が悪くなるより全然良い。

ちなみにChristinaの身分証明証には29歳と書いてあったが、Christina役のミシェル・モナハンさんは既婚で子どもがいる35歳の方です。いや~、おキレイですな。

2011年10月22日土曜日

カウボーイ&エイリアン (Cowboys & Aliens)




鑑賞日:October 22nd, 2011
個人的評価: 68点

参考情報

19世紀のアリゾナ州を舞台に、過去の記憶をなくした男が砂漠の町に迷い込み、町を支配する強権的な大佐らと共に宇宙からの脅威に立ち向かうSFアクション超大作。『アイアンマン』シリーズのジョン・ファヴローが監督を務め、製作にロン・ハワード、製作総指揮にスティーヴン・スピルバーグという強力布陣で人気グラフィック・ノベルを実写化。主演のダニエル・クレイグ、大佐役のハリソン・フォードの夢の共演も見逃せない一作だ。

ストーリー

過去の記憶をなくした男(ダニエル・クレイグ)が砂漠の町アブソリューションに迷い込むが、住民たちからは歓迎されなかった。また、すべては町を牛耳るダラーハイド大佐(ハリソン・フォード)の支配下にあることを知る。男の記憶の手掛かりは片方の手首にはめられた手かせだけだが、そんな中、町の上空から未曾有の脅威が襲い掛かってきて…

感想

タイトルだけ見ると、「何だこのB級映画は…」と思うかもしれないが、よく考えてみると思い切ったタイトルだった。エイリアンが登場する映画は必ずと言っていいほど、現代に登場している。そんなエイリアンがカウボーイ時代に侵略してきたら人類は一体どのように応対するのか。「こんな思い切ったタイトルだが、巨匠が関わっているし、これは勝負を仕掛けてきたな」と楽しみにしていた作品だった。
しかし…残念だが期待外れの出来だった…
監督、制作、制作総指揮、そしてダブル主演と思わせる程豪華スターの2大共演という事で期待していたが、キャスティングで金を使い過ぎてしまったのか詰めの甘い作品となっていた。
確かにダニエル・クレイグはカッコいい男らしさを存分に発揮していたが、それ以外はキャラが立ってなく、得に好印象の人物はいなかった。
ストーリーも筋が通ってなく、強引なお涙頂戴シーンもあれば、無理やりなキスシーンも登場した。そしてエイリアンの設定が何とも雑。それだけじゃなくVFXも全く力を入れてなく、一体何がしたかったのかは全くの謎だ。
カウボーイとエイリアンを同じ時代に登場させた事だけで満足してしまったのかな…
期待値が高かっただけにガッカリ感がいつもより多かった…

2011年10月7日金曜日

猿の惑星:創世記 ~ジェネシス~ (Rise of the Planet of the Apes)




鑑賞日:October 7th, 2011
個人的評価: 88点

参考情報

人間が高度な知能を持つ猿に支配される前代未聞の世界観と、衝撃的なラストシーンで話題となった『猿の惑星』の前日譚(たん)をひもとく話題作。現代のサンフランシスコを舞台に、1匹の猿の突然変異的な進化と自由を求める戦いが人類にとって脅威になっていく様が描かれる。『127時間』のジェームズ・フランコ、『スラムドッグ$ミリオネア』のフリダ・ピントらが出演。『アバター』のWETAデジタルによる革新的なCGIにも注目だ。

ストーリー

現代のサンフランシスコ。高い知能を持つ猿のシーザーは人類に裏切られ、自分の仲間である猿を率い、自由のために人類との戦いに向けて立ち上がることに。人類のごう慢さが、猿の知能を発達させてしまう要因となり、人類にとって最大の危機を巻き起こしていく。

感想

動物好きの自分にとって非常に面白い作品だった。
人間が自らの欲を追い求めるために、猿をモルモットとし、その結果主人公のシーザー君の母親が亡くなってしまう。まだ赤子だったシーザーをウィル(ジェームズ・フランコ)は育てていくのだが、そこで生まれる動物と人間の深い絆は素敵なものだと感じた。
ストーリー展開としては予想通りのものであったので、この部分の感想としては正直ありきたりな事しか書けないので止めておきます。

この作品が注目されているのは『アバター』で飛躍的に前進したモーション・キャプチャーという技術を導入しているという事であり、人(あるいは他の動物や物)の自然な動きをコンピューターに入れ込み、その上からCGIの後処理でキャラクターの画像をのせていくと最新いうテクノロジーを使用してるからだ。
この最新技術によりシーザーやその他猿の表情が怖いくらい人間のようで、本来の猿のものとかけ離れていたが、高い知能を持った猿がもし本当にいるのならばこうなるかもしれない。
ちなみに「動物が仲間を引き連れて町で暴れる」という意味では「グレムリン」と似ているが、今回の作品の方が猿という実在する動物を描いているという理由だけでなく、技術的にもよりリアルなアクションを表現する事に成功している。
今グレムリンとかを見るとその技術の違いに驚く事は間違いないね。

さて、自分がこういう映画が好きなのは「動物と人間が密なコミュニケーションを取る」という自分の夢を描いているからだ。動物と人間がコミュニケーションをとる事は可能だと思ってるし、会話が出来るようになっちゃう時代も近々来ると自分は信じている。ちなみにこの映画もそうだが、動物と人間が会話をする事をイメージするとたいてい動物側が人間の言葉を学ぶパターンが多いが、現実的に考えると人間側が動物の言葉(あるいは動作)を操れるようになるはずだ。
っと話がそれてしまいましたが、とにかく動物好きな方、そしてギーク的な部分を期待している方にはお薦めな作品です!

2011年10月1日土曜日

ステイ・フレンズ (Friends with Benefits)




鑑賞日:October 1st, 2011
個人的評価: 75点

参考情報

『ソーシャル・ネットワーク』のジャスティン・ティンバーレイクと、『ブラック・スワン』のミラ・クニスが共演を果たした現代的ラブストーリー。恋愛に不器用な男女が、親友同士から気軽なセックスフレンドへと変化したことから派生する出来事を映し出す。主人公のゲイの同僚に『ゾンビランド』のウディ・ハレルソン、彼の父親を『モールス』のリチャード・ジェンキンスが演じるなど脇役も豪華。臆病さを隠しながら進展する2人の関係に注目だ。

ストーリー

ディラン(ジャスティン・ティンバーレイク)は、ロサンゼルスで腕利きのアート・ディレクターとして活躍していた。彼は元ロサンゼルス・タイムズ紙の記者だった父(リチャード・ジェンキンス)と姉(ジェナ・エルフマン)、その息子と実家で暮らしている。そんなある日、ニューヨークのジェイミー(ミラ・クニス)から転職の話が舞い込み…

感想

セックスフレンドという友情関係を描いた「No Strings Attached」と完全に被った内容だったが、あの映画とは全く異なるタイプの男女が登場するという意味では新しい面白さがあった。
ジャスティン・ティンバーレイクは相変わらずいつも通りのキャラだったし、ミラ・クニスはブラックスワンで見せたあのお喋りキャラを更に強烈に仕上げてきた感じだった。この「おしゃべり大好き」な二人のやり取りを聞いてるとちょっと疲れちゃうが、久々に英語が喋りたくなった。
またキャスティング、製作費などを考えると期待通りの満足度が残る内容だった。
「恋愛が一切関係ない男女の友情は存在するのか?」というベタなテーマもあったが、予想を裏切らない展開はこういう映画では大事だよね。
あと、ニューヨークやロサンゼルスのライフスタイルが垣間見えるんだが、「ちょっと一年ぐらい住んでみたいな」と思わせるアメリカならではの楽しい生活も見えるのでそこも楽しめました。