鑑賞日:September 6th, 2015
個人的評価:81点
参考情報
海外赴任先で突如クーデターに巻き込まれ、全国民から命を狙われる羽目になった外国人一家の逃走劇を描いたスリラー。言葉も通じず土地勘もない異国で生き残りを懸けて逃げ惑う極限の緊迫感を、『デビル』などのジョン・エリック・ドゥードル監督が活写。家族を守るため奔走する主人公に『ミッドナイト・イン・パリ』などのオーウェン・ウィルソン、主人公一家の手助けをする旅行者を5代目ジェームズ・ボンドとして知られるピアース・ブロスナンが演じる。(©シネマトゥデイ)
ストーリー
仕事の関係で東南アジアの某国に家族と一緒に移り住むためにやって来たジャック(オーウェン・ウィルソン)だったが、到着した翌朝にクーデターが発生。暴徒により外国人が次々と殺害されていく中、滞在先を襲撃されたジャックは妻子を守るため、安全な場所を求めて逃げ回る。現地で知り合った旅行者ハモンド(ピアース・ブロスナン)の助けで何とか命拾いしたものの、思いも寄らない現実が彼らを待ち受けていた。(©シネマトゥデイ)
感想&見どころ
仕事で東南アジアのとある国へ引っ越す事になったアメリカの大企業に勤める普通の家族が、いきなり国の歴史に残る大事件に巻き込まれる。ストーリーはシンプルなんだけど、この現代社会においては超リアルな設定だと思った。特に平和ボケが激しい日本人にとってはショッキングな内容だと思うけど、常に海外に目を向けている人にとっては一度は想像した事のあるシナリオなのかもしれないね。
異国の地で全国民に狙われる白人目線!
何を言われているのかも分からないまま、殺気に満ち溢れた東南アジアな人々に狙われ続ける展開はとにかく怖すぎる。しかも主人公は金髪の白人なので人混みに溶け込む事も出来ない!そんな目立ちまくる状況に終始ドキドキしてしまった。まるでリアル「逃走中」をずっと観ている様な感覚。違うのは捕まったら銃で頭を容赦なく撃ちぬかれるという事だけ。恐ろしい。。
国よりも強力な民間企業
「たった1日の間にFacebookへログインをする人が10億人以上いる」というニュース(※1)は記憶に新しいけど、今やいち企業が世界一の人口を誇る中国と同じぐらいのユーザー数を管理する時代となっている。そんな大企業が中小国に進出すると、それだけで国をある程度コントロール出来てしまう場合だって大いに有り得るし似たような事は現実世界で既に起きている。今回はそういった不安に怯えた国民がクーデターを起こす。これだけ極端な例は稀かもしれないけど、確かにこういう状況になる可能性もあるとは思えるなぁ。特にこの映画を観たアメリカ人は「おぉ…確かに気をつけきゃなぁ…」と思った事だろう。
(※1)Facebook、1日のログイン数10億人を達成 | TechCrunch Japan
家族愛と絆の強さ
恐らく監督はこれをメインテーマにしていると思った。超絶望的な状況の中で、妻と幼い娘2人を命がけで守ろうとする父親の姿には誰でも心打たれるだろう。アメリカ人にしては非弱そうなオーウェン・ウィルソンをキャスティングする所が憎いね。コメディ映画とかでは殴られたりする弱いキャラを演じている印象があるので、そんな彼がたくましく見えるのも家族愛がもたらす効果かな。娘を守る母親もちゃんと描かれているので、父親目線でも母親目線でも感動できるはず。
(C) 2015 Coup Pictures, LLC. All rights reserved. |
「東南アジア某国で前代未聞のクーデターに巻き込まれる白人が全国民に狙われる」という設定だけで僕の心を掴んだ本作は期待通りの面白さ!
ちなみに撮影地は明らかにタイなんだけど、最後まで本作の舞台は「東南アジアの某国」という表現で終わっている。この様にリアルな国で起きた悲惨な事件を扱う表現方法は、モデルにされた国にとってはマイナスイメージになるのでたまらない。北朝鮮を題材にした「ザ・インタビュー」という映画がハッカーの脅迫により公開中止に追い込まれた事件(※2)も最近あったので、この映画だってもしかしたら後で何か予想外の展開に巻き込まれるかもね!なので今の内に観ておこう!
ちなみに撮影地は明らかにタイなんだけど、最後まで本作の舞台は「東南アジアの某国」という表現で終わっている。この様にリアルな国で起きた悲惨な事件を扱う表現方法は、モデルにされた国にとってはマイナスイメージになるのでたまらない。北朝鮮を題材にした「ザ・インタビュー」という映画がハッカーの脅迫により公開中止に追い込まれた事件(※2)も最近あったので、この映画だってもしかしたら後で何か予想外の展開に巻き込まれるかもね!なので今の内に観ておこう!
(※2)北朝鮮パロディー映画「ザ・インタビュー」、ソニーが公開中止
(※フォローかリツイートして頂けると喜びます!)
「東南アジア某国で前代未聞のクーデターに巻き込まれる白人が全国民に狙われる」という設定だけで僕の心を掴んだ本作は期待通りの面白さ!
【帰国子女の洋画レビュー】『#クーデター』
http://t.co/O46LR8mNDy pic.twitter.com/zo1Hq7cboF
— 落合弘幸 Hiroyuki Ochiai (@Hiroyukiochiai) 2015, 9月 11
※以下の作品を購入するにはiTunesのアメリカアカウントが必要です
ワンちゃんは出てくるけど、ちょっと残酷なシーンにも登場するので見ていて良い気持ちはしなかった…
0 件のコメント:
コメントを投稿