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2012年2月24日金曜日

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い (Extremely Loud & Incredibly Close)




鑑賞日:February 24th, 2012
個人的評価: 77点

参考情報

大好きな父親を911のアメリカ同時多発テロで亡くした少年が、父親の残した鍵の謎を探るべくニューヨーク中を奔走する姿を描く感動ドラマ。ジョナサン・サフラン・フォアのベストセラー小説を、トム・ハンクスとサンドラ・ブロックという二人のアカデミー賞受賞俳優の共演で映画化。『リトル・ダンサー』『愛を読むひと』の名匠、スティーヴン・ダルドリーが監督を務める。鍵穴探しの旅で父の死を乗り越え、力強く成長する少年には、映画初出演のトーマス・ホーンを抜てき。ダルドリー監督の繊細な演出と俳優陣の演技が感動を呼ぶ。

ストーリー

911の同時多発テロで、大切な父(トム・ハンクス)を亡くした少年オスカー(トーマス・ホーン)。ある日、父の部屋に入ったオスカーは、見たことのない1本の鍵を見つける。その鍵に父からのメッセージが託されているかもしれないと考えたオスカーは、この広いニューヨークで鍵の謎を解くため旅に出る。

感想

911テロで父親を失った少年の冒険を描いたこの作品は大抜擢された主人公のトーマス・ホーンが注目されがちだが、母親役であるサンドラ・ブロックの圧倒的な演技力が個人的には印象的だった。
予告編を見てもあまり分からないが、主人公の少年はアスペルガー症候群という一種のコミュニケーション障害を抱える少年だ。そんな息子が非常に尊敬している父親を亡くし、少ない手掛かりをもとに無謀な冒険に挑戦する様を怯えながら見守るその姿からは母親としての愛情だけでなく、父親としての愛情までが感じられた。
父親や母親をはじめ、祖母や祖父などのあらゆる導きによって、主人公のオスカーが一歩ずつ成長していくシーンの数々は感動を呼ぶと思う。オスカーが最初は出来なかった事が少しずつできるようになっていく場面に注目してほしい。
ただ、この映画はハリウッド映画には少し珍しく、「感動させよう」という魂胆が見えすぎていた。これは日本のドラマや邦画によく見られるパターンで、個人的にはあまり好きではなかった。という事であまり評価点数は高くないですが、感動映画が好きな方は見ても良いと思います。

2012年2月19日日曜日

タイム (In Time)




鑑賞日:February 19th, 2012
個人的評価: 72点

参考情報


テクノロジーの発展によって老化を克服し裕福な者は永遠に生きられる一方、貧しい者は寿命のために働き続けなければならない近未来を舞台にしたアクション・サスペンス。監督は『ガタカ』のアンドリュー・ニコルが務め、斬新な発想で時間に支配された究極の格差社会を描き出す。主演は、『ソーシャル・ネットワーク』のジャスティン・ティンバーレイク。共演には『マンマ・ミーア!』のアマンダ・セイフライド、『ダークナイト』のキリアン・マーフィら多彩な顔ぶれがそろう。

ストーリー


科学技術が進歩したことにより老化現象を解決した近未来、25歳で生体の成長が止まると余命はあと1年という社会が構築されていた。富裕層は寿命を気にしなくていい一方、貧しい人々は寿命を延ばすためにあくせく働き続けなければならなかった。貧しい青年のウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は、時間と引き換えに裕福な男性を殺した容疑を掛けられ、追われる身となってしまい…


感想


この映画を見てまず思ったのが"We are the 99%"という言葉。
知っている人も多いかと思うが、これは"Occupy Wall Street"(ウォールストリートを占領せよ)の参加者たちのスローガンだ。2007年において、最も裕福な1パーセントが合衆国の全ての資産の34.6パーセントを所有しているという事実を知ったその他99%の人々によるメッセージですね。
映画『In Time』でもまさに裕福な人々達がお金(時間)を独占しており、その他の人々は日々タイムアウト(死)と向き合いながら生きている。
それに気づいたウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)がこの不公平な世の中に立ち向かっていく姿はまさに"Occupy Wall Street"のリーダーの様に見えた。

世の中のシステムは人間の誰かが作ったものであり、お金が無くては生きていけないシステムももちろん誰かによって考えられたものだ。
そしてその誰かは、そのシステムを作ると同時に、当然それをコントロールする手段も考えている。そうやって事実を知らない人々は決められた社会の中で、それが自然だと思いながら生きていく。

誰が世の中をどのようにコントロールすべきかという問題に対する正解は存在しないが、まずはその問題について考えてみてほしいというメッセージは伝わってきた。
だが、どっちかと言うと情報やカネ(時間)をコントロールしている人々の方がまるで悪者の様に描かれていたのでそれがこのストーリーを考えた人の主張なのかもしれない。

さて、そんな分かりやすい題材以外のポイントを見てみると、注目すべきポイントはアマンダ・セイフライドが彼女にしては新しいタイプであろうカッコ可愛いキャラを演じた点だ。日本人にも人気が出そうな顔や体系たと思いますし、個人的には非常に好きでした。

そこだけでも見る価値はありかも…

※このページの最後に追加でちょっと書いてますが、この作品を見た人向けですので気を付けて下さい。


「タイム」公式ウェブサイトはこちら

『タイム』ポスター

この映画を見てまず思ったのが"We are the 99%"という言葉。
知っている人も多いかと思うが、これは"Occupy Wall Street"(ウォールストリートを占領せよ)の参加者たちのスローガンだ。2007年において、最も裕福な1パーセントが合衆国の全ての資産の34.6パーセントを所有しているという事実を知ったその他99%の人々によるメッセージですね。
映画『In Time』でもまさに裕福な人々達がお金(時間)を独占しており、その他の人々は日々タイムアウト(死)と向き合いながら生きている。
それに気づいたウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)がこの不公平な世の中に立ち向かっていく姿はまさに"Occupy Wall Street"のリーダーの様に見えた。

世の中のシステムは人間の誰かが作ったものであり、お金が無くては生きていけないシステムももちろん誰かによって考えられたものだ。
そしてその誰かは、そのシステムを作ると同時に、当然それをコントロールする手段も考えている。そうやって事実を知らない人々は決められた社会の中で、それが自然だと思いながら生きていく。

誰が世の中をどのようにコントロールすべきかという問題に対する正解は存在しないが、まずはその問題について考えてみてほしいというメッセージは伝わってきた。
だが、どっちかと言うと情報やカネ(時間)をコントロールしている人々の方がまるで悪者の様に描かれていたのでそれがこのストーリーを考えた人の主張なのかもしれない。

さて、そんな分かりやすい題材以外のポイントを見てみると、注目すべきポイントはアマンダ・セイフライドが彼女にしては新しいタイプであろうカッコ可愛いキャラを演じた点だ。日本人にも人気が出そうな顔や体系たと思いますし、個人的には非常に好きでした。

そこだけでも見る価値はありかも…

2012年2月11日土曜日

ドラゴン・タトゥーの女 (The Girl with the Dragon Tattoo)




鑑賞日:February 11th, 2012
個人的評価: 95点

参考情報


スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンによる推理小説であり、本国スウェーデンでは第1部が出版されるや大変な人気を博し、第1部の刊行から約3年でシリーズ合計290万部を売り上げるベストセラーとなり、「読まないと職場で話題に付いていけない」と言われるほどであったらしい。既にスウェーデンなどで公開された映画もあるので、今回はそのリメイクという形になるのかな。

『ソーシャル・ネットワーク』のデヴィッド・フィンチャーが監督を務め、白夜のスウェーデンを舞台に、数十年に及ぶ血族の因縁と猟奇的ミステリーに彩られた物語が展開する。キャスティング選考も話題になった天才ハッカーのヒロインを演じるのは、『ソーシャル・ネットワーク』のルーニー・マーラ。彼女と協力し合うジャーナリストを、『007』シリーズのダニエル・クレイグが演じる。原作とは異なる衝撃のラストに注目だ。


ストーリー


月刊誌「ミレニアム」で大物実業家の不正行為を暴いたジャーナリストのミカエル(ダニエル・クレイグ)。そんな彼のもとに、ある大財閥会長から40年前に起こった兄の孫娘失踪事件の調査依頼が舞い込む。連続猟奇殺人事件が失踪にかかわっていると察知したミカエルは、天才ハッカー、リスベット(ルーニー・マーラ)にリサーチ協力を求める。

©http://www.cinematoday.jp/movie/T0010292


感想


デヴィッド・フィンチャー版と言われる予告編では「The feel bad movie of christmas」と表現されていたが、まさにその通りの内容ではあったが、それ以上に素晴らしい大作だ。
事件の当事者であり関係者である一族の家族構成が非常に複雑でついていくのに苦労するが、推理映画特有の謎が解明されていく気持ちよさや、サスペンス映画ならではのドキドキ感が感じられた。
とにかくストーリーが良く出来てるし、続編が楽しみな作品です。

スウェーデンでは「読まないと職場で話題に付いていけない」と言われるほど人気が出たらしいが、正直含まれるテーマや表現は一般向けではない。でもこれが国民的な人気作品になるところはさすがインターネット普及率が90%超えのネット先進国スウェーデンですな。

©http://www.cinematoday.jp/movie/T0010292

天才"パンク"ハッカーのリスベット・サランデルのキャラがとにかくミステリアスでカッコ良い。彼女が今までに体験してきた事や抑え込んでる感情の大部分は本作では包み隠されており、続編への期待へと上手く繋げている。
本作品ではエロいシーンよりも断然印象強いエグイシーンがあるのだが、リスベットのキャラを確立させるためにも重要なシーンだし、デヴィッド・フィンチャーが得意とする色調を抑えた暗い画づくりがマッチしていた。

©http://www.cinematoday.jp/movie/T0010292

特に注目すべき部分はリスベットという味のある役柄をは見事なまでに演じていたルーニー・マーラだ。「一体こんな女優どこに眠っていたんだ」と思わせてくれるほど天才的だった。
本作に大抜擢された彼女だが、アクション、セックスシーン、レイプシーン、スパイ活動的なシーン等で大御所俳優ばりの安定した演技力を発揮していた。「本当に26歳かこの子は」って感じです。
とにかく彼女の演技に注目してほしい。

©http://www.cinematoday.jp/movie/T0010292


ちなみにこの作品は2時間45分ぐらいあるし、内容的にも「不快」にさせるシーンが多々あるので、それを踏まえた上で一緒に見る人を選んだ方が良いですよ。
まぁサスペンスとか推理物が好きな人ならいいかもしれません。


また残念な事に、シリーズの成功も見ることなく、作者であるスティーグ・ラーソンは2004年に心筋梗塞で急死している。ラーソンの死により、彼のノートパソコンには第4部の4分の3に相当する下書きが残されたが、パソコンを現在所持しているパートナーのガブリエルソンは結婚しなかったのがあだとなって彼の作品に関する権利を持たず、彼の意思も残されなかったため公表の目処は立っていないらしい。

とにかく映画ファンとしては非常にお薦めな作品です。


2012年2月5日日曜日

ペントハウス (The Hesit)




鑑賞日:February 5th, 2012
個人的評価: 75点

参考情報

世界的な人気を誇るコメディー俳優、ベン・スティラーとエディ・マーフィが初めて共演を果たしたクライム・アクション。ニューヨーク・マンハッタンの超高級マンション「ザ・タワー」を舞台に、最上階のペントハウスに住む大富豪に全財産をだまし取られたタワーの使用人たちの奪還作戦を描く。監督は、『ラッシュアワー』シリーズのブレット・ラトナー。共演には『ジェシー・ジェームズの暗殺』のケイシー・アフレック、『アビエイター』のアラン・アルダら実力派が顔をそろえる。

ストーリー

マンハッタンの一等地に建つ超高級マンション「ザ・タワー」の最上階に暮らす大富豪ショウ(アラン・アルダ)が、ある日20億ドルの詐欺容疑で逮捕される。それを機に、管理人ジョシュ(ベン・スティラー)をはじめタワーの使用人たちの全財産もだまし取られていたことが発覚。自分たちの財産を取り戻すべく、ジョシュはペントハウスに忍び込んでショウの隠し財産を奪う計画を練るが…

感想


冒頭では物件の平均額が5億円というマンハッタンの超高級マンションの贅沢過ぎる日常が描かれていて、ニューヨークにちょっと住んでみたくなってしまう内容だった。
そのマンションで働く従業員は高級マンションで働いているのにどこか頼りなく、マネージャーのジョシュ(ベン・スティラー)はみんなをまとめようと必死に頑張っており、みんなのためを想う役柄は人優しそうなベン・スティラーにはハマっていた。

監督ブレット・ラトナーは「ラッシュアワー」シリーズの監督として有名だが、個人的には彼が製作総指揮を務めた「ラスベガスをぶっつぶせ」や「スカイライン」などが結構好きだったが、それら2作品で見せたようなブレット・ラトナーの持ち味がそんなに出てなかった気がする。
エディ・マーフィのマシンガントークが久々に見れて笑える箇所もあったのだが、それ以外は(意外に?)結構シリアスな内容だった。

犯罪経験などの無い一般人が無謀にもチャレンジしたHeist(強盗)は、予想通り詰めが甘く、終始ドキドキ(時にイライラ)する計画だったが、奇跡的にも何とかちょっとずつ進んでいく様子は応援したくなるように上手く表現されていた。

最後は結構意外な展開だったが、一応個人的には気持ちの良い終わり方だった。
登場人物を見て分かる通り、コメディ俳優が非常に多く出演しているので、そういう映画だと思ってあまり深く考えずに気楽に見てほしい作品です。
ただ、こんなに面白いキャラが集まってるのだからもうちょっとゲラゲラ笑えるシーンを盛り込んでほしかった。

『ペントハウス』ポスター