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2012年9月17日月曜日

最強のふたり(Untouchable)




鑑賞日:August 17th, 2012
個人的評価: 90点

参考情報


車いすで生活している大富豪と介護者として雇われた黒人青年が垣根を越えて友情を結ぶ、実話を基にしたヒューマン・コメディー。年齢や環境、好みも異なる二人が、お互いを認め合い、変化していくプロセスを描いていく。監督は、本作が長編4作目となるエリック・トレダノオリヴィエ・ナカシュのコンビ。主演は、『歌え! ジャニス★ジョプリンのように』のフランソワ・クリュゼと『ミックマック』のオマール・シー。フランス本国のみならずヨーロッパで記録的なヒットを樹立した、笑いと感動に包まれた良質なコメディーを堪能できる。


ストーリー


不慮の事故で全身麻痺になってしまった大富豪のフィリップ( フランソワ・クリュゼ )は、新しい介護者を探していた。スラム出身の黒人青年ドリス( オマール・シー )は生活保護の申請に必要な不採用通知を目当てに面接にきた不届き者だったが、フィリップは彼を採用することに。すべてが異なる二人はぶつかり合いながらも、次第に友情をはぐくんでいき…

『最強のふたり』img001
©  http://www.cinematoday.jp


感想


コメディアンでもあるというオマール・シーの演技には常に笑わせられる事は間違いないだろう。
最初から最後までクスクスっと笑い続けてしまう映画を久々に見た。
大富豪の障碍者にマリファナを吸わせたり、エロマッサージを体験させたりするシーンも何だかリアルで面白かった。

これはフランス映画ならではの面白さが詰まっていたという印象がとても強い作品でした。

ハリウッド映画のような派手な展開もなければ、華やかなシーンも特にない。
クライマックスが一体どこだったのかすら人によっては意見が分かれる内容だと思う。
そして作品を通して伝えたいテーマやメッセージが何だったのかも人によってその見解は異なるだろう。

それぐらいいろんな楽しみ方ができるフランス映画らしい「芸術的」な作品でした。


事故により身体が全身麻痺となってしまった大富豪のフィリップは周囲の人々から同情される事にウンザリしており、きっともう生きているのが楽しくなかった事だろう。そんな中、言いたい事を遠慮なく言うドリスに対等に扱ってもらった事で人と関わる事、そして生きる楽しさを思いだす。

これは障碍者をどのように介護するべきかという話ではなく、心を許せる親友の素晴らしさ、そしてそういう人達の存在が生きる上でいかに大切かを訴えていると感じた。

自分にない魅力を持っていて、一緒に居て楽しい。お互いにそう思い合っている人達が一緒に居る事は、互いの成長にも繋がるし、人生が満たされる。

このふたりの間にある言葉には表せない信頼と友情を壊す事は誰にもできない。まさに『Untouchable』なのだ。


ちなみにこの映画はこれまでのフランス映画で世界中の観客動員数が最も多かった映画『アメリ』が保持していた2,310万人の世界観客動員数を抜いて、2,320万人の観客動員数を記録したらしい。
この数字を聞いてもそんなに驚かないぐらい素晴らしい作品でした。

絶対見るべし。


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