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2014年10月31日金曜日

猿の惑星:新世紀 - ライジング(Dawn of the Planet of the Apes)





鑑賞日:October 31st, 2014
個人的評価:86点

参考情報


名作SF『猿の惑星』の前日譚『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の続編。ウイルスによって滅亡状態に陥った人類と、遺伝子の進化を経て知能や言語を得た猿たちとの対峙が思わぬ事態を引き起こしていく。前作に引き続き、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのアンディ・サーキスがモーションキャプチャーを駆使し、猿のリーダーとなるシーザーを熱演。その脇を『ホワイトハウス・ダウン』などのジェイソン・クラークや『裏切りのサーカス』などのゲイリー・オールドマンが固める。人類が衰退した世界の衝撃的なビジュアルに言葉を失う。(©シネマトゥデイ


ストーリー


自らが生み出したウイルスによって、人類の90パーセントが死滅した2020年代の地球。サンフランシスコでは、かろうじて生存している人類と驚異的な遺伝子進化を遂げた猿たちのコミュニティーがゴールデンゲートブリッジを挟んで存在していた。人類のコミュニティーでは、衰退を食い止めるためにも、猿たちと対話すべきだとする者、再び人類が地球を支配するべきだとする者たちが、それぞれの考えに従って動き出す。一方、猿たちを率いるシーザー(アンディ・サーキス)は、人類と接触しようとせずに文明を構築していた。(©シネマトゥデイ

©2014 Twentieth Century Fox

感想


猿と人間の立場が逆転しそうになっている時代の種別を超えた戦争が描かれており、何とも新鮮な展開だった。猿の惑星シリーズって1960年代に始まってる事を考えると作者のピエール・ブールが持つ想像力は本当に凄いと改めて感じた。

©2014 Twentieth Century Fox

しかしなんといっても主人公である猿のリーダーシーザーが男らしくてカッコ良い。圧倒的統率力とリーダーシップで猿たちの信じるべき道を示し、人間たちへとメッセージを送るシーンは最も印象に残っているし、予告編でも重要な部分として象徴されている。このシーンは必見。

©2014 Twentieth Century Fox

また猿たちの生活にもクローズアップするのだが、森の中で誰にも迷惑をかけずにひっそりと暮らすその姿勢は人間とは正に対照的。
今までの生活で欲を知ってしまった人間は、生活のクオリティを下げる事はなるべく考えずに、他から奪って自らの幸福を維持する考えしか見せない。
「人類が一番」と何も疑わずに過ごす人間はいつか痛い目を見るのではないかと考えさせてくれる内容でした。

©2014 Twentieth Century Fox

今まさにエボラ熱について世間は騒いでいるが、人類が滅びる時って火山噴火とか大津波とか宇宙人による襲来とかではないのかもしれない。もしかしたらこういった伝染病みたいなのがあっけなく人類を滅亡へと追いやり、それに対応できた種別が地球に住み続けるのかも。人間には無い猿たちの強さを見ると、万が一の事態に陥った時に人間が勝ち残る可能性は低いのではないだろうか。

  

ちなみにワンちゃんは登場しなかった。人類の90パーセントが死滅した世界なので、人類と共に暮らしていた犬たちもきっと亡くなってしまったのだろう。鹿とか馬とかは出てきたけどね。

2014年10月16日木曜日

ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE2 サイキック・ラブ





鑑賞日:October 16th, 2014
個人的評価:86点

参考情報


芸人たちが即興演技でセクシーアイドルによるキスの誘惑を退ける、バラエティー番組「ゴッドタン」の人気企画の映画版第2弾。劇団ひとりが高校を舞台に、謎の人物に支配された場所で必死にキスを我慢する様子を全てアドリブで演じ通す。ひとりの親友を『カイジ2~人生奪回ゲーム~』などの安井順平が好演。福士誠治中尾明慶伊藤英明ら実力派俳優たちと共に万全の態勢で挑む、緊張感あふれるアドリブ決戦の行方に息をのむ。(©シネマトゥデイ


ストーリー


アイマスクを着け制服を着た劇団ひとり。ある場所に連れて行かれアイマスクを外すと、そこは階段の踊り場だった。彼がくたびれた制服姿の女子高生亜衣(上原亜衣)に案内された先は屋上で、血だらけの人々が横倒しになっていた。困惑するひとりに順平(安井順平)が逃げるよう指示するものの、仮面を着けた男に操られた亜衣の超能力で体の自由が利かず…(©シネマトゥデイ

© 2014「キス我慢選手権 THE MOVIE2」製作委員会


感想


第1弾とはまた違った面白さがあり、劇場なのにみんで声を大にして笑える痛快な作品でした。
今回は第2弾という事で劇団ひとりがちょっと慣れてきたのか、良い意味で調子に乗ってふざける感じが初期のキス我慢のノリに近かった。
それ以外にも今回はキチンとしたお笑いコーナーが設けられてるなど、テレビで放送していた様な内容がところどころ入れ込まれており、キス我慢ファンにはたまらない展開がてんこ盛りだよ。

© 2014「キス我慢選手権 THE MOVIE2」製作委員会

今回のヒロインを演じた上原亜衣をはじめ、小島みなみ白石茉莉奈などのセクシー女優が本気で劇団ひとりを誘惑するお色気シーンが前回とくらべて大分パワーアップしている気がした。
特に小島みなみのシーンは女の子らしい可愛いピンクな部屋(学校のはずなのに)が用意されており、エロくて面白い展開だった。あとそれぞれのセクシー女優のタイプがずいぶんと違うので、男性であればどれか1人は好みがいるのでは無いかと思います。

© 2014「キス我慢選手権 THE MOVIE2」製作委員会

そして忘れてはならないのが、ウォッチングシートでツッコミを入れるおぎやはぎ小木博明矢作兼)とバナナマン日村勇紀設楽統)だ(松丸友紀は最初はいないんだけど最後に登場するよ)。
やはりこの映画を他の作品と違うレベルに引き上げるのがこの4名の副音声だろう(映画なのに!?)。劇団ひとりがアドリブ演技の天才ならば、彼らはリアルタイムツッコミの天才達だ。特に劇団ひとりの性格や行動を知り尽くしている彼らだからこそ、的確なツッコミを入れる事ができ、この4人がいる事により面白さが倍増し、その分笑い声も拡大する。

© 2014「キス我慢選手権 THE MOVIE2」製作委員会

中尾明慶伊藤英明、そして近藤芳正などの大物俳優も出演しているが、それに紛れてゴッドタンファミリーの三四郎小宮東京03、そしてマキタスポーツなどがストーリー的には決して重要ではないがお笑い的には非常に大切な役割で登場するので注目。

あと実は公開前夜祭の先行上映で見たのですが、観終わったあとに出演者が出てきてオモシロトークを繰り広げてました。作品内でも天才的なアドリブを披露していた劇団ひとりですが、イベントでのトーク時でも神がかった爆笑トークを繰り広げていました。
佐久間監督は人前でしゃべると結構普通な感じだった。


犬は特に登場しなかったです。
とにかく面白い映画なので劇場でみんなで大声を出して笑ってみたいという方は是非。

読み込み中
#ゴッドタン キス我慢選手権 前夜祭で出演者が登場!


2014年10月13日月曜日

ジャージー・ボーイズ (Jersey Boys)





鑑賞日:October 13th, 2014
個人的評価:78点

参考情報


グラン・トリノ』などの名匠クリント・イーストウッドが監督を務め、ブロードウェイの大ヒットミュージカルを基に描くドラマ。1960年代にザ・ビートルズと並ぶほどの人気を誇ったアメリカのポップスグループ、ザ・フォー・シーズンズの光と影を数々の名曲と共に映し出す。ブロードウェイ版同様ジョン・ロイド・ヤングが、バンドのリードボーカル役を担当。グループの宿命でもあるメンバーの友情と不和、栄光と転落の物語が胸に響く。(©シネマトゥデイ


ストーリー


ニュージャージー州の貧しい町で生まれ育った4人の青年たちは、その掃きだめのような場所から逃れるために歌手を目指す。コネも金もない彼らだが、天性の歌声と曲作りの才能、そして素晴らしいチームワークが生んだ最高のハーモニーがあった。やがて彼らは「ザ・フォー・シーズンズ」というバンドを結成し、瞬く間にトップスターの座に就くが…(©シネマトゥデイ

© 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT

感想


ミュージカルを映画化した割にはミュージカルらしいパフォーマンスシーンが少ない気がしたが、ブロードウェイ版でも主役を務めるジョン・ロイド・ヤングが本作でも主人公を演じているためミュージカルファンも納得だろう。確かにユニークで素敵な歌声ではあった。

© 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT

1960年代のミュージック・シーンが再現されている所が特に印象強く、音楽のスタイルやアーティストのファッション、そして観客の音楽の楽しみ方など現代とは色々な意味で異なる部分を見ているだけで楽しめる。

© 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT

あとザ・フォー・シーズンズを結成する4人組のキャラバランスも絶妙だった。マフィアと繋がっていて悪さばかりする自称リーダーとその昔からの相棒。冴えない理容師として働くがリーダーにその歌唱力を買われ、色々と面倒を見てもらう最年少のリード・ボーカル。そして天才的な作曲センスを売り込み途中から加入する新人。それぞれのグループ内での役割が明確に分かれており、良くも悪くも科学反応を起こす。

© 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT

誰でも一度は聞いた事がある「Can't take my eyes off you」(君の瞳に恋してる)という名曲の光と影。この曲を含め、ザ・フォー・シーズンズの名曲がどのようにして誕生したのか。その裏側を知る事により、今まで以上に曲に酔いしれる事が出来るだろう。
色々問題はあるけれど、やはり4人で曲を歌う時は最高に楽しそうに見える部分に音楽の素晴らしさが表現されていると感じた。



犬は特に登場しなかったです。

2014年10月5日日曜日

ゴーン・ガール (Gone Girl)





鑑賞日:October 5th, 2014
個人的評価:86点

参考情報


2012年に出版されるや、NYタイムズ紙のベストセラーリストの1位を飾ったギリアン・フリンのベストセラー小説「ゴーン・ガール」が、デヴィッド・フィンチャー監督、ベン・アフレック主演で映画化。なお、映画版は小説版と結末が異なるらしい。


ストーリー


美しくて仕事も出来る完璧な妻が結婚5周年記念日に急に失踪する。夫のニックは警察と共に妻に関する情報を世間に呼びかけるが、彼の不可解さや空気を読まない行動が災い、アリバイのない彼に次第に嫌疑がかけられる…

©https://www.facebook.com/GoneGirlMovie/photos


感想


2時間半近くの大作だが様々な展開が用意されているのであっという間に時間が過ぎると感じるだろう。色調を抑えた暗い画づくりが特徴のデヴィッド・フィンチャー監督だが、本作もまた彼らしい独特の謎めいた暗さが印象的だった。
ストーリーも大きくいくつかのパートに分かれており、ドラマだったらシーズン1〜3まで作れちゃうんじゃないかというぐらいそれぞれの内容は濃い。

©https://www.facebook.com/GoneGirlMovie/photos

ハーバード大卒で有名美人作家でもある妻エイミーと、ライターを首になってエイミーのお金でバーを営む夫ニック。ニックが非常に不思議なキャラで、何を考えているのか本当によく分からない。この夫婦の絶妙な関係性が物語の謎に拍車をかける。

©https://www.facebook.com/GoneGirlMovie/photos

またセックスシーンがいくつかあるのだが、中にはデヴィッド・フィンチャー監督が「ドラゴン・タトゥーの女」でも表現した様などこか「怖い」セックスが描かれており、興奮と同時に恐怖を感じて超ドキドキした。とにかく心臓がバクバクするあの何とも表現しにくい感情は彼の映画でしか感じる事ができないだろう。
ダークでインテリジェント、かつスタイリッシュな作品でしたが下馬評通り非常に面白い。暗い映画なんだけどシリアスな笑いもちゃんと盛り込まれておりそこらへんも憎い作りになっていました。見て損は無いでしょう。

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なお、ワンちゃんは登場しなかったです。