鑑賞日:July 24th, 2015
個人的評価:85点
参考情報
『6才のボクが、大人になるまで。』などのイーサン・ホークが主演を務めたサスペンス。年に1度だけ殺人をはじめとする全ての犯罪が許されるという政策が施行される中、決死のサバイバルを繰り広げる一家の姿を追い掛けていく。監督は、『交渉人』などの脚本を手掛けてきたジェームズ・デモナコ。『300 <スリーハンドレッド>』シリーズなどのレナ・ヘディ、テレビドラマ「ブラザーズ&シスターズ」シリーズなどのマックス・バークホルダーらが共演。息詰まる展開はもちろん、むごたらしいバイオレンス描写にも圧倒される。(©シネマトゥデイ)
ストーリー
年に12時間だけ、殺人を含む全ての犯罪行為を合法にする法律が定められたアメリカ。パージと呼ばれるその日を迎えたジェームズ・サンディン(イーサン・ホーク)は、最先端のセキュリティーシステムによって保護された自宅で妻子たちと夜を過ごすことに。だが、パージがスタートするや、ある男がジェームズの家に助けを求めてやって来る。息子がセキュリティーシステムを解除して彼を家にかくまうが、男を殺そうとする近隣住民が続々と集結。暴徒と化した彼らに囲まれたジェームズたちは反撃に挑むが…(©シネマトゥデイ)
感想&見どころ
斬新な設定で内容もバイオレンスたっぷりなのできっと10人中9人は「うーん…」と思うはずです。でも僕にとっては凄く面白かったのです!なのでもしこの映画を面白いと感じる人ならきっと僕と凄く気が合います!飲みに行きましょう(笑)
人間が実は持っている「闇」が開放される日
「パージ」が開始されてからアメリカの犯罪率は大幅に減少し、景気もこれまでになぐらう良好。でもそれは犯罪を犯しても罪にならない政府公認の12時間があるからこその結果。人は自らが1年間溜め込んだ闇をそこで一気に開放するのだが、「ほとんどの人間はこういう闇の部分を抑えながら実は生きている」という事を認識させてくれる、ちょっとリアルで怖いストーリーでした。
自由の国アメリカだからこその政策
凄くアメリカらしいなぁと思ったのが「裕福な過程は最新のセキュリティを自宅に導入できるので安全」という設定。お金が無い人は必然的に危険にさらされるか、自らが人を襲うなどの犯罪に手を染める事になってしまう。でも逆に考えれば頑張ればちゃんとお金も稼げるし、お金がなくても犯罪が合法化される時間帯を活かして一攫千金というアメリカン・ドリームだって狙える。「知力」、「財力」、「暴力」など何かしらの「力」がある人が生き残る。そういう意味では底辺の人にすらチャンスを与える面白いアイディアでした。
大胆な政策は映画を通して伝えるのも有り
今回の政策は200年後のアメリカならばもしかしたらあり得るかもしれないけど、現代ではまだ無理があるでしょう。でも「もしこんな政策が実現されたら世界はどうなるのか?」という問いかけに対し、映画を観ながら自分なりにイメージする事ができました。そこで僕は「こういう大胆な政策って理解されにくいから本気で映画にして国民に伝えるのも有りかもっ」と思ってしまいました。例えばいま何かと話題の「安保法制」ですが、これが本当に実現したら日本がどう変わるのかを上手くつかめていない人が多いはずです。極端な例ですがある程度の予算をかけてハリウッドスターなんか使った映画で「安保法制」の題材にしたら面白いのになぁと思ってしまいました。
(C) Univesal Pictures |
何か色々深い事を考えさせてくれた映画でしたが、久々に尖った内容で大変面白かったですし、印象強い作品でした。オススメです。
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「知力」、「財力」、「暴力」など何かしらの「力」がある人が生き残る。そういう意味では底辺の人にすらチャンスを与えるアメリカらしい面白いアイディア! 【帰国子女の洋画レビュー】『パージ』 http://t.co/zkbS8yxdUA pic.twitter.com/gjx6e9BPeb
— 落合弘幸 Hiroyuki Ochiai (@Hiroyukiochiai) 2015, 7月 27
ワンちゃんは全く出てきませんでした。
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