鑑賞日:June 6th, 2015
個人的評価:78点
参考情報
『第9地区』『エリジウム』の鬼才ニール・ブロムカンプが手掛けたSFアクション。人工知能を搭載したロボットのチャッピーが自身を誘拐したストリートギャングたちと奇妙な絆を育みながら、壮絶な戦いに巻き込まれていく。『第9地区』にも出演したシャールト・コプリー、『X-MEN』シリーズなどのヒュー・ジャックマン、『愛は霧のかなたに』などのシガーニー・ウィーヴァーなど、実力派や個性派が出演。純粋無垢なチャッピーの愛らしい姿やリアルな造形に加え、すさまじいアクションの数々も見もの。(©シネマトゥデイ)
2016年、南アフリカ。ディオン(デヴ・パテル)は、世界初の自身で感じ、考え、成長することができる人工知能搭載ロボットのチャッピーを開発する。しかし、世界でも有数の危険地帯ヨハネスブルクに巣食うストリートギャングにチャッピーと一緒に誘拐されてしまう。起動したばかりで子供のように純粋なチャッピーは、ストリートギャングのメンバーたちと接し、彼らから生き抜くためのスキルを学んでいく。圧倒的スピードでさまざまな知識を吸収していくものの、バッテリー残量が5日分しかなく…(©シネマトゥデイ)
ストーリー
2016年、南アフリカ。ディオン(デヴ・パテル)は、世界初の自身で感じ、考え、成長することができる人工知能搭載ロボットのチャッピーを開発する。しかし、世界でも有数の危険地帯ヨハネスブルクに巣食うストリートギャングにチャッピーと一緒に誘拐されてしまう。起動したばかりで子供のように純粋なチャッピーは、ストリートギャングのメンバーたちと接し、彼らから生き抜くためのスキルを学んでいく。圧倒的スピードでさまざまな知識を吸収していくものの、バッテリー残量が5日分しかなく…(©シネマトゥデイ)
感想&見どころ
『スラムドッグ$ミリオネア』で主役を演じたデヴ・パテルが久々に登場した事でも注目を浴びたソニー・ピクチャーズ エンタテインメントのブロックバスター(巨額の制作費を使った大作)映画。犯罪が日常茶飯事と化した南アフリカのヨハネスブルグが舞台となっており、警察がロボットを導入するなどの部分はロボコップの世界観に似ていた。警察ロボットというだけでも多くの人が食いつくだろうが、それ以外にも大きなテーマがいくつか散りばめられていた。
優しさも備え持ったギャングスターロボ
最も印象に残ったのはブロックバスター映画としては恐らく初めて描かれたギャングスターロボだ。ひょんなことからヨハネスブルグのギャングスターに育てられるチャッピーは、子どもの様に彼らの言葉を真似し、最終的には「Whats up Mother Fu*kers」などのギャング用語を使いこなすロボットとなった。見た目までギャングスター化したものの、創造者の悪い事はしてはならないという言葉を胸に人を思いやる心優しく性格は保っていた。
また、監督のニール・ブロムカンプもヨハネスブルグ出身なのだが、その彼が描いた腐敗した街の描写が非常に興味深い。ロボットがいないと街の秩序が保たれないほど廃れた状況は近い将来を描いているのではないかとも思えるのでちょっと怖い。
(C) Chappie - Photos By STEPHANIE BLOMKAMP |
AI(人口知能)との向き合い方
自身で考え、感じ、成長することが出来るチャッピーは当然の様に周りの大人達の影響を受け、白くも黒くも染まる純粋な子ども。ギャングスターに色々教わるのだが、ギャングスターもプライドを持って生きているので、教える事もそれなりに説得力がある。むしろもしかしたら犯罪都市のヨハネスブルグではギャングスターとしての考え方の方が正しいのかもしれないと考えさせられる。世界を変える事の出来るこの「AI」が誰に、そしてどのように育てられるかによって世界が変わる方向性は大きく影響するという事を忘れてはならないと改めて感じさせられた。
意識をデータ化する近未来
人口知能がちゃんと機能する時代なので、その知能や知識をデータ化する事も夢ではない世界となっている。そうなってくると人類が作り出したモノにより、人類の存在価値が薄れていく可能性も出てくる。でも逆に人類が今まで以上に大きく進化するというシナリオも考えられるので、これも人類が最新テクノロジーとどのように向き合えるかにかかっている。この様なちょっと暗くて明るい未来についても意識させてくれる作品でした。
(C) Chappie - Photos By STEPHANIE BLOMKAMP |
「ボストン・ダイナミクス」が小型四足歩行ロボットを発表するなど、ロボット業界が最近活発な動きを見せているが、そんな時代にピッタリの作品です。ソニーの映画らしく本編にさりげなく(たまに堂々と)ソニー製品が登場するお約束もありますよ。
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なお、ギャングスターが集う違法の闘犬場が出てくるが、もちろんワンちゃんもそこで出てくる。バトルの結果として亡くなってしまったかわいそうなワンちゃんも出てくるので辛くなります。でも人間から暴力を受け悲しんでいるチャッピーをなぐさめる子犬も登場する素敵なワンちゃんシーンもありますのでそっちをお楽しみに。
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「Whats up Mother Fu*kers」などのギャング用語を使いこなすギャングスターロボ #チャッピー が素敵でした。 【帰国子女の洋画レビュー】『チャッピー』(Chappie) http://t.co/8B0nE25LhD pic.twitter.com/Mzs2wubTjF
— 落合弘幸 Hiroyuki Ochiai (@Hiroyukiochiai) 2015, 6月 6
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