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2012年9月30日日曜日

ハンガー・ゲーム(The Hunger Game)




鑑賞日:September 30th, 2012
個人的評価: 84点

参考情報

アメリカで驚異の2,000万部以上のベストセラーとなった、スーザン・コリンズの小説を基に映画化したサバイバル・スリラー。独裁国家となったアメリカで実施される、プレイヤーたちが一人になるまで殺し合うゲームの出場者となった少女が、決死の戦いに臨む姿をスリリングに活写する。『ウィンターズ・ボーン』のジェニファー・ローレンスが主人公にふんし、弓矢を駆使したアクションを披露。脇を固めるドナルド・サザーランドスタンリー・トゥッチら、実力派の共演も見もの。監督を務めるのは『シービスケット』のゲイリー・ロス

ストーリー

富裕層によって支配され、パネムという名の独裁国家と化したアメリカ。そこで民衆の絶大な支持と人気を集めているのが、各地区から選出された12歳から18歳までの男女が森の中で殺し合い、生き残った者に巨額の賞金が渡されるという殺人サバイバル「ハンガー・ゲーム」だった。まだ幼い妹がプレイヤーに選ばれてしまったカットニス(ジェニファー・ローレンス)は、彼女の代わりにゲームに出場することを決意。家族を養うための狩猟で鍛えた弓矢の腕と持って生まれた鋭い勘を生かし、強豪プレイヤーを打ち倒していくが…
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http://www.cinematoday.jp/

感想

抽選で選ばれてしまった若者達が殺し合いをするという話なのでどうしても「バトルロワイヤル」と同じ内容だと思われがちだが、内容が大きく違うので、良い意味で裏切られると思う。

バトルロワイヤル」ではたまたま選ばれた中学生たちが突然殺し合いを行わなくてはならないという設定だが、本作では殺し合いを行う「ハンガーゲーム」は国の一大イベントとして世の中に認められており、国民全員がイベントの様子を生中継で見守るという形だ。

いつかは自分がプレーヤー(出場者)として選ばれる日が来ると考え、早くから殺しのトレーニングを受ける者もいれば、自分はきっと選ばれないと考え、特に何も準備をしていない者もいる。

それぞれのプレーヤーが異なるモチベーションでバトルに望む事により、予想外の展開がいくつも出来上がる。

本作品ではバトルが実際に開始されるまで非常に多くの時間を使い、世界観や各キャラの心情が表現されている。

特に世界観の部分はよく作りこまれていて大いに楽しめた。
ゲームを傍観者として楽しむキャピタル(首都)に住む富裕層が住む世界は服装だけでなく、建物や仕事場まで非常に華やかな設定となっており、存在しない世界とは分かってはいても、本当にあるのではないかと思わせられるぐらいリアルにそして楽しく描かれていた。

国としてこの壮大な「ゲーム」を運営する事になるとどれぐらいのシステム、人、カネが必要になるのかという部分も垣間見えるのも楽しめるポイントだ。

また、勇敢でなんでもできる女性が主人公という所も個人的には非常に気に入ってます。

24人が強制的に参加させられる、国が公認する殺し合いのサバイバルバトル「ハンガーゲーム」。
生き残る事ができるのはたった1人。
久々にちょっとドキドキする内容の映画を見ました。


2012年9月23日日曜日

劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-




鑑賞日:September 23rd, 2012
個人的評価: 85点

参考情報

実際に存在するスポンサー企業のロゴがデザインされたコスチュームを着て街を守るヒーローたちの活躍を描くテレビアニメの劇場版。テレビシリーズの第1話と第2話を基に、新たなカットを追加。熱血漢のベテランヒーローと生意気な新人ヒーローがタッグを組み、ギクシャクしながらも事件に挑む。テレビシリーズでは第1話などを担当した米たにヨシトモがメガホンを取る。シナリオとストーリーを、『おにいちゃんのハナビ』やテレビドラマ「妖怪人間ベム」などの西田征史が担当。コスチュームのインパクトもさることながら、超能力を持ちながら悩み失敗もするヒーローの活躍ぶりに期待。

ストーリー

さまざまな企業スポンサーを背負い街を守るヒーロー、NEXTが活躍する巨大都市シュテルンビルト。テレビではNEXTの活躍を中継する「HERO TV」が放送され、人気を博していた。そんなある日、会社命令でベテランヒーローのワイルドタイガーが生意気な新人ヒーローのバーナビーとコンビを組み、大きな像が突然動き出す事件の解決に乗り出す。しかし、性格も考え方もまったく違う二人は、一見コンビとしての相性は最悪で…
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http://www.cinematoday.jp/

感想

テレビシリーズの第1話と第2話を基に作られてることもあり、既にこのアニメのファンである人々にとってはきっと知っている展開ばかりで物足りない内容だと思う。

でもこのアニメを知らなかった人にとってはありがたい内容だし、きっとこのシリーズのファンになってくれると思う。

ということで今回の映画はネット上で盛り上がったアニメを見逃した人たちのために作られたという位置づけになると感じた。

もちろんテレビシリーズには無い新カットもいくつかはあったが、微々たるものだった。

だが見所はもちろん多々あった。
虎徹とバーナビーの初々しい時代のコンビやり取りや、ロックバイソンの愛嬌のあるバカらしさ、スカイハイの天然な所や折紙サイクロンの見切れ、ブルーローズのキメ台詞、ファイヤーエンブレムのオカマキャラとドラゴンキッドの「サァー!」。

テレビシリーズを見てから随分時間が経ってしまっているので、これらが久々に見れただけでも何だか嬉しかった。

あと個人的にはオープニングテーマでスカイハイの胸ロゴがちゃんとアップで映ってめっちゃ感動した。

そんなに直接的ではないし、大したことは何もしていないが、自分が仕事として初めて絡んだ作品を映画館で見るというのは人生の記念となる体験でした。

テレビシリーズのシーズン2や映画の次回策も楽しみだ。


2012年9月17日月曜日

最強のふたり(Untouchable)




鑑賞日:August 17th, 2012
個人的評価: 90点

参考情報


車いすで生活している大富豪と介護者として雇われた黒人青年が垣根を越えて友情を結ぶ、実話を基にしたヒューマン・コメディー。年齢や環境、好みも異なる二人が、お互いを認め合い、変化していくプロセスを描いていく。監督は、本作が長編4作目となるエリック・トレダノオリヴィエ・ナカシュのコンビ。主演は、『歌え! ジャニス★ジョプリンのように』のフランソワ・クリュゼと『ミックマック』のオマール・シー。フランス本国のみならずヨーロッパで記録的なヒットを樹立した、笑いと感動に包まれた良質なコメディーを堪能できる。


ストーリー


不慮の事故で全身麻痺になってしまった大富豪のフィリップ( フランソワ・クリュゼ )は、新しい介護者を探していた。スラム出身の黒人青年ドリス( オマール・シー )は生活保護の申請に必要な不採用通知を目当てに面接にきた不届き者だったが、フィリップは彼を採用することに。すべてが異なる二人はぶつかり合いながらも、次第に友情をはぐくんでいき…

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感想


コメディアンでもあるというオマール・シーの演技には常に笑わせられる事は間違いないだろう。
最初から最後までクスクスっと笑い続けてしまう映画を久々に見た。
大富豪の障碍者にマリファナを吸わせたり、エロマッサージを体験させたりするシーンも何だかリアルで面白かった。

これはフランス映画ならではの面白さが詰まっていたという印象がとても強い作品でした。

ハリウッド映画のような派手な展開もなければ、華やかなシーンも特にない。
クライマックスが一体どこだったのかすら人によっては意見が分かれる内容だと思う。
そして作品を通して伝えたいテーマやメッセージが何だったのかも人によってその見解は異なるだろう。

それぐらいいろんな楽しみ方ができるフランス映画らしい「芸術的」な作品でした。


事故により身体が全身麻痺となってしまった大富豪のフィリップは周囲の人々から同情される事にウンザリしており、きっともう生きているのが楽しくなかった事だろう。そんな中、言いたい事を遠慮なく言うドリスに対等に扱ってもらった事で人と関わる事、そして生きる楽しさを思いだす。

これは障碍者をどのように介護するべきかという話ではなく、心を許せる親友の素晴らしさ、そしてそういう人達の存在が生きる上でいかに大切かを訴えていると感じた。

自分にない魅力を持っていて、一緒に居て楽しい。お互いにそう思い合っている人達が一緒に居る事は、互いの成長にも繋がるし、人生が満たされる。

このふたりの間にある言葉には表せない信頼と友情を壊す事は誰にもできない。まさに『Untouchable』なのだ。


ちなみにこの映画はこれまでのフランス映画で世界中の観客動員数が最も多かった映画『アメリ』が保持していた2,310万人の世界観客動員数を抜いて、2,320万人の観客動員数を記録したらしい。
この数字を聞いてもそんなに驚かないぐらい素晴らしい作品でした。

絶対見るべし。


2012年9月15日土曜日

白雪姫と鏡の女王(Mirror Mirror)




鑑賞日:August 15th, 2012
個人的評価: 53点

参考情報

インモータルズ -神々の戦い-』のターセム・シンが、グリム童話「白雪姫」を原作に放つファンタジー。類まれな美しさを女王から嫉妬されて森に追放された白雪姫が、そこで出会った小人たちなどを仲間にして彼女に立ち向かう。名女優ジュリア・ロバーツが邪悪な女王にふんし、キャリア初の悪女を憎々しげに演じ切る。『ミッシングID』のリリー・コリンズ、『J・エドガー』のアーミー・ハマーが、白雪姫と王子のカップルを快演。本作が遺作となった『ドラキュラ』などの石岡瑛子による豪華な衣装をはじめ、アクションやユーモアを交えてポップに描かれる世界観に夢中になる。

ストーリー

幼いころに国王であった父を亡くし、邪悪な継母の女王( ジュリア・ロバーツ )によって城に閉じ込められたまま育った白雪姫( リリー・コリンズ )。ある日、舞踏会に忍び込んだ彼女は、そこで他国の王子( アーミー・ハマー )と運命の出会いを果たして恋に落ちる。だが、王子との政略結婚を狙っていた女王は、白雪姫を森へと追放。森で7人の小人と出会った白雪姫は、彼らと生活を共にしながら戦い方や知識を習得する。亡き父の国を守り、愛する王子を取り戻そうと、彼女は女王に戦いを挑む。

感想

ディズニーだと思ってたけどそうではなかった…
石岡瑛子が衣装デザインを手がけたと言われる本作品では華やかな衣装が目立ち、おとぎの国の印象を明るくした。

ジュリア・ロバーツが国を支配する横暴な女王を演じるのだが、当然のように国民や家来たちを無下に扱うその演技は意外と合ってた。

ただ、あまり笑えないコメディーシーンや、迫力が足りないバトルシーン等、ちょっと物足りない部分はありました。


2012年9月8日土曜日

デンジャラス・ラン (Safe House)




鑑賞日:September 8th, 2012
個人的評価: 85点

参考情報

トレーニング デイ』のデンゼル・ワシントンと、『グリーン・ランタン』のライアン・レイノルズが共演を果たしたアクション。かつて最強の名をほしいままにしてきた元CIAエージェントと、新米の現エージェントによるリスクの高い逃走劇を描き切る。『イージーマネー』のダニエル・エスピノーサが監督を務め、『マイレージ、マイライフ』のヴェラ・ファーミガらが共演。主人公らが命懸けで逃げまくる32時間ノンストップの危険な賭けの行方に、ひと時たりとも目が離せない。

ストーリー

36か国で指名手配中の元CIAの腕利きエージェントであるトビン( デンゼル・ワシントン )は、南アフリカのCIAのアジトに連れてこられる。彼が身柄を拘束されるやいなや、鉄壁の守りを誇るはずの隠れ家が何者かの攻撃を受ける。アジトの管理責任者である新人のマット( ライアン・レイノルズ )は、何とかトビンを連れて敵から逃れるが…

感想

英語タイトルでも使われている「Safe House」とは簡単に言うと極秘ミッションを行うためにCIAなどのインテリジェンスエージェンシーが非公式に所有する世界各地にある施設だ。

例えばCIAのようなアメリカの政府機関による活動を自国では認めないという国も多々あるが、アメリカとして追跡している重要容疑者などはいつどの国で現れるか分からない。

活動禁止の国に容疑者がいると分かったら当然アメリカとしても何かしら行動を起こす必要がある。そんな時のために存在するのがこの「Safe House」だ。

さて、本作品の主人公マットは南アフリカにある「Safe House」の管理人なのだが、この管理人という仕事はCIAの中でも実はけっこう下っ端で、1年間何も仕事がなく、ただ施設内で待機をするという事も多々あるようだ。

そんなマットに初めて訪れた仕事が世界中から指名手配とされている伝説の「トビン・フロスト」の拷問に立ち会う事。非公式施設で行われる非公式な拷問、この緊張感のあるシーンに南アフリカのマフィアらしき集団が乱入し、そこからはもうプロ同士による迫力たっぷりの銃撃戦だ。

初仕事ともいえるぐらいな新人マットが混乱しながらなんとか任務を果たそうとする中、百選練磨のトビンが冷静に立ち振る舞うその様はシブくてとにかくカッコ良かった。
というか57歳のデンゼル・ワシントンがおやじのカッコよさを存分に魅せつけてくれる内容でした。

銃撃戦、カーチェイス、素手でのファイト、頭脳戦などなどあらゆるバトルが詰め込まれた作品でした。

テーマとしても真の正義と悪の定義について投げかけるなど結構深いものが用意されているのでそこも十分楽しめますぞ。