鑑賞日:March 3rd, 2013
個人的評価: 84点
参考情報
『フォレスト・ガンプ/一期一会』のロバート・ゼメキス監督と『トレーニング デイ』のデンゼル・ワシントンがタッグを組んだ話題作。旅客機の緊急着陸を成し遂げたものの血液中から検出されたアルコールにより英雄から一転、糾弾される主人公の機長の苦悩を描く。弁護士を『アイアンマン』シリーズのドン・チードルが演じ、友人を名脇役のジョン・グッドマンが好演。善悪では割り切れない人間の業の深さを描いた深遠な心理描写にうなる。
ストーリー
ベテランのウィトカー機長(デンゼル・ワシントン)は、いつものようにフロリダ州オーランド発アトランタ行きの旅客機に搭乗。多少睡眠不足の状態でも一流の操縦テクニックを持つ彼の腕は確かで、その日もひどい乱気流を難なく乗り越えた。機長は機体が安定すると副操縦士に操縦を任せて睡眠を取るが、その後突然機体が急降下を始め…(C) 2012 Paramount Pictures. All Rights Reserved. |
感想
本作品でアカデミー賞主演男優賞に4度目のノミネートを果たしたデンゼル・ワシントンだが、私生活でさまざまな問題を抱えるも、飛行技術は天才的なパイロットという難しい役を見事に演じていた。俳優としてのキャリアがにじみでた究極の名演技だったと思う。アルコール中毒のパイロットだが、飲んだからといって飛行機操縦のパフォーマンスが低下する訳ではなく、むしろちょっと酔った状態で操縦する事を10年以上続けてきた彼にとってはアルコールが少し入ってる方がベストな状態なのかもしれない。その証拠に絶対絶命の状況にも関わらず冷戦な判断と的確な指示、そして奇跡的な操縦テクニックを披露し、被害を最小限で抑えることに成功する。また調査の結果、飛行機の整備に問題があったという話も出てきた。
それなのに検査の結果、体内からアルコール度が抽出された事もあり、彼が英雄なのか、犯罪者なのかという究極の選択が話の軸として登場し、それに対する答えを追い求めていくのが本作品のストーリーだ。
酔っぱらって運転をしてはならないという「正論」か。
被害を最小限に抑えたという「結果」か。
この様な正解の分からない問題は人生で何度か経験をする事であり、そういう意味でも最後まで惹きつけられる内容でした。
「怒り」、「安堵」、「緊迫」、そして「感動」。
この様なシーンで上手く区切られた素敵な作品でした。
ちなみにまた今回も犬は一切登場しなかった。
最近は犬が出てくる洋画が少なくなってきた気がする。
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