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2012年3月31日土曜日

ドライヴ (Drive)




鑑賞日:March 31st, 2012
個人的評価: 85点

参考情報

スタントマンと逃がし屋の二つの顔を持つドライバーの姿をクールに描き、欧米の評論家の称賛を浴びたクライム・サスペンス。昼と夜では別の世界に生きる孤独な男が、ある女性への愛のために危険な抗争へと突き進んでいく。メガホンを取ったデンマーク人監督ニコラス・ウィンディング・レフンは、本作で第64回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞。『ブルーバレンタイン』のライアン・ゴズリングと、『17歳の肖像』のキャリー・マリガンの演技派が出演。緊迫感あふれるバイオレンスとフィルム・ノワールのような雰囲気、ジェットコースターのような展開から目が離せない。

ストーリー

天才的なドライブテクを武器に、昼は映画のカースタント、夜は強盗逃し専門の運転手をしているドライバー(ライアン・ゴズリング)。ドライバーはアイリーン(キャリー・マリガン)にひそかに思いを寄せていたが、彼女には服役中の夫スタンダード(オスカー・アイザック)がいた。ある日、服役から戻ってきたスタンダードがガレージで血まみれで倒れている姿をドライバーが目撃し…

感想


低予算のサスペンスアクションでありながら、カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した本作品だが、低予算ならではの工夫が多々あり、楽しめた。
カーチェイスと言えばド派手なアクションシーンを誰もが予想するが、本作品の冒頭では運転をしながら警察による無線でのやり取りをキャッチし、知り尽くした裏道などを上手く使い分け上空から追跡しているヘリでさえも車を見失ってしまうような逃走劇が描かれていた。確かに準備万全で犯罪を起こす人は派手なカーチェイスになる事を避けると思うので、このシーンはなんだか奇妙にリアルだった。
また、「5分間車の中で待つ。その5分間に何が起きようと必ず待ってる。だが5分を過ぎたら面倒は見ない」という決め台詞があるのだが、この5分間を待ってる間が本当にドキドキする。特に何も起きていないシーンなのに時計の音や、強盗が出てくるのを待つ主人公の表情などを見ているだけでハラハラさせられた。
また主人公が今までどのような人生を歩んできたのかが全く描かれてなく、非常に気になるがその謎も彼の魅力の一つなのだろう。

ただ、残念な事にカーアクションは実はそんなになく、ドライブテクニックも「ドライヴ」というタイトルをつけるほど凄くはなかったと思う。この映画の評価が高いのは低予算にしては良く出来ているという部分なのかもしれない。
ちなみにR15なのでけっこうグロイシーンもあるので見る人は気を付けて。



2012年3月17日土曜日

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙 (The Iron Lady)




鑑賞日:March 17th, 2012
個人的評価: 92点

参考情報


イギリス初の女性首相として強力なリーダーシップを発揮したマーガレット・サッチャーを、『クレイマー、クレイマー』『プラダを着た悪魔』のメリル・ストリープが演じる人間ドラマ。1979年の就任以来、強気の姿勢でイギリスを導いて“鉄の女”と称されたサッチャーの誰もが知る姿と、その裏に隠された孤独な一面を繊細に描き出す。監督は、『マンマ・ミーア!』でメリルと組んだフィリダ・ロイド。サッチャーの夫を、『アイリス』や『ハリー・ポッター』シリーズのジム・ブロードベントが演じる。


ストーリー


1979年、父の教えである質素倹約を掲げる保守党のマーガレット・サッチャー(メリル・ストリープ)が女性初のイギリス首相となる。“鉄の女”の異名を取るサッチャーは、財政赤字を解決し、フォークランド紛争に勝利し、国民から絶大なる支持を得ていた。しかし、彼女には誰にも見せていない孤独な別の顔があった。


感想


この作品で第84回アカデミー賞主演女優賞を受賞したハリウッドきっての演技派メリル・ストリープの渾身の演技がとのかく最高だった。
鉄の女と呼ばれるほどの強靭で決してブレる事のない意志を持つサッチャーのを実に見事に演じきっていた。

サッチャーは任期を終えたあと認知症になる、表舞台から姿を消したと言われているが、この作品では首相を退任したあとのサッチャーの心情なども描かれており、鉄の女がいかにしてその異名を勝ち取ったか、そしてその代償が何だったのかが実にユニークな視点、そして手法で表現されていた。

「多くの人が賛同するアイディアが正しい訳ではない」、「何をするかよりも、誰になるか(Nobody tries to do something, they just try to be somebody)」など、印象的なフレーズが多々あったが、個人的にはこのサッチャーの考え方は非常に好きだ。


サッチャーの考え方は日本では恐らく好まれないものであり、そういう意味ではこの映画を面白いと思う人は少ないのかもしれない。「みんなの党」支持者であれば彼女に賛同するかもしれないですな。
例えば「国民が払うべき税金は所得の大きさに関わらず全員が同額を収める」という案についてどう思いますか?
「所得の多い人の方が多く払うべきだ」と多くの人が叫ぶと思う。だが自分はこの案に大賛成だ。イギリスや日本の様に国民が裕福な国ならば、個人の頑張り次第で自分の人生はいくらでも豊かになる。頑張って成功した人が多くの税金を納め、努力をしなかった人が優遇されるのは都合が良すぎる。


ちょっと話がズレてしまいましたが、サッチャーはこういったアイディアを出す人であったため、「血も涙もない女」とも呼ばれていた。
そんなサッチャーも普通の人間であり、母親であり、妻である。そういった今まで見る事の出来なかった彼女のプライベートな部分にもこの作品では是非注目してほしい。
とにかく面白かったです。


2012年3月13日火曜日

マリリン 7日間の恋 (My Week with Marilyn)




鑑賞日:March 13th, 2012
個人的評価: 75点

参考情報

永遠のハリウッド・アイコン、マリリン・モンローが『王子と踊子』出演のためにイギリスに赴いた際の知られざるエピソードを、同作のスタッフであったコリン・クラークの回想録を基に映画化したラブロマンス。『ブルーバレンタイン』のミシェル・ウィリアムズがマリリンにふんし、華やかなスターが抱える複雑な心情を巧みに表現。『ヘンリー五世』のケネス・ブラナー、『ハリー・ポッター』シリーズのエマ・ワトソン、『あるスキャンダルの覚え書き』のジュディ・デンチなど、脇を固めるイギリスを代表する演技派たちの妙演も見逃せない。

ストーリー

名優ローレンス・オリヴィエ(ケネス・ブラナー)が監督と主演を務める『王子と踊子』の撮影で、ハリウッドからロンドンへと渡ったマリリン・モンロー(ミシェル・ウィリアムズ)。スタッフから大歓迎を受ける彼女だったが、初の海外撮影に対する重圧などから現場に遅刻するように。ローレンスたちに冷たくされて困惑するマリリンに、第3助監督のコリン(エディ・レッドメイン)は第三者からの視点でアドバイスを送る。それを機に、二人は心を許し合う仲になるが…

感想


この作品はまだ公開されていないのだがTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われたジャパンプレミアで一足先に見る事が出来た。
試写会ではマリリンをほうふつとさせる白いドレスに身を包んだミシェル・ウィリアムズが見れて非常にキレイだったが、正直期待したほどの演技力は本作品では発揮されていなかった。
セックスシンボルとして有名なマリリンのセクシーパフォーマンスも作品内ではそんなに出てこなかった。どちらかと言うとマリリンの天然ぶり、そして天才ぶりが表現されていた。
31歳の時点で結婚を3度も経験しており、数々の不倫までしてきたマリリンはすぐに男を虜にしてしまう。女性が男を「誘惑」する事になった発祥もきっとマリリンなんだろうなぁと思わせるほどの小悪魔系な女性だった。
ただ実話に基づいているためか、そんなにダイナミックなストーリー展開はなく、終始マリリンのマイペースな性格に振り回される周りの人が描かれただけの様な内容でした。

マリリンもセクシーだったが、エマ・ワトソンも非常に可愛くて、日本人はやはりあっちを見てしまうかもしれませんね。
もっと彼女を上手く使っても良いと思いました。



2012年3月10日土曜日

シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム (Sherlock Holmes: A Game of Shadows)




鑑賞日:March 10th, 2012
個人的評価: 92点

参考情報


『アイアンマン』のロバート・ダウニー・Jrと『スルース』のジュード・ロウが、名探偵シャーロック・ホームズと相棒のジョン・ワトソン博士を演じるミステリー大作。国を揺るがす謎の敵を前に、ホームズとワトソンの強力なタッグで壮絶な闘いを繰り広げる。共演は宿敵ブラックウッドに『ワールド・オブ・ライズ』のマーク・ストロングほか、レイチェル・マクアダムスら。『スナッチ』のガイ・リッチー監督が作り上げた、激しいアクションが満載の新ホームズに期待したい。


ストーリー


新たな難事件に挑むことになった名探偵シャーロック・ホームズ(ロバート・ダウニー・Jr)。相棒のワトソン博士(ジュード・ロウ)とともに宿敵ブラックウッド(マーク・ストロング)に立ち向かう。そんな中、国の崩壊をもくろむ巨大な陰謀を暴くための壮絶な闘いが、ホームズとワトソンを待っていた。


感想


個人的には非常に好きな作品でした。ホームズの洞察力、行動力、推理力などを映像を使って巧妙に表現したその手法は見事だった。
今回の題材は犯罪組織の頭目であるジェームズ・モリアーティ教授との対決であり、これはアーサー・コナン・ドイルのホームズものの断筆作となった『最後の事件』という題名の短編小説が基となっている。
何といっても見どころは二人の天才が繰り広げるバトルの数々だ。
特にクライマックスのシーンでお互いが目隠しチェスをしながら頭の中で先の先を読み、チェスが終わった後にどのように相手を倒そうかをイメージするシーンは最高だった。
あとこの映画を見て改めて思ったが、やはり英語はアメリカよりもイングランドの方がカッコ良いという事。使用される単語もホームズならではのオシャレなもので、その言い回しもカッコ良かった。


映画ではホームズは変装がめちゃくちゃ下手だったが、その部分はロバート・ダウニー・Jrの存在感が目立ったので逆に良かったと思う。
アクションあり、推理バトルあり、お笑いありと様々な要素がバランスよく混ざっており、ストーリーもしっかりしてる(大ヒット小説が基なので当然だが)ので本当にオススメです。
ちなみに自分はイングランドの「シャーロック・ホームズ博物館」に一人で行った事があるぐらいそこそこのホームズファンです。


2012年3月4日日曜日

ヒューゴの不思議な発明 (HUGO)




鑑賞日:March 4th, 2012
個人的評価: 88点

参考情報

オスカー受賞作『ディパーテッド』など数々の傑作で知られる世界的巨匠、マーティン・スコセッシ監督が初めて3Dでの撮影に挑んだ本格ファンタジー。世界各国でベストセラーとなったブライアン・セルズニックの小説を原作に、父親が残した機械人形に隠された秘密を探る少年の冒険を描く。主演は『縞模様のパジャマの少年』のエイサ・バターフィールドと、『モールス』のクロエ・グレース・モレッツ。共演にはジュード・ロウ、『ブルーノ』のサシャ・バロン・コーエン、ベン・キングズレーら豪華な顔ぶれがそろう。

ストーリー

1930年代のパリ。駅の時計台にひそかに住む孤児の少年ヒューゴ(エイサ・バターフィールド)の唯一の友達は、亡き父が残した機械人形だった。壊れたままの人形の秘密を探る過程で、彼は不思議な少女イザベル(クロエ・グレース・モレッツ)とジョルジュ(ベン・キングズレー)に出会う。やがてヒューゴは、機械人形にはそれぞれの人生ばかりか、世界の運命すらも変化させてしまう秘密があることに気付き…

感想

第84回アカデミー賞では撮影賞、美術賞、視覚効果賞、録音賞、音響編集賞などの技術賞を総ナメした作品なので当然期待度は高かったが、確かに撮影・編集・演出などの技術は素晴らしかった。
本作品のストーリーは非常にシンプルで、これといってファンタジーっぽい箇所は実はあまり無い。だがスコセッシ監督ならではの華やかで美しい映像で描く、魔法のような世界感が何故か自然とワクワクドキドキさせてくれる。
演出や音楽のセンスが非常に良くて、目を閉じても世界観がイメージ出来てしまう程のこだわりが感じられた。エンディングの最後まで詰まった音楽を中心に表現されたそのこだわりに注目してほしい。
ちなみにキャストの演技力にはそんなに期待しない方が良い。天才子役とかもいないからそのつもりで見た方が良いです。
そしてタイトルは英語タイトルと同じく「HUGO」のままにしておくべきだ。何故「不思議な発明」とつけたのか全く分からん。きっと見れば同じ事を思うはずです。

また、主人公ではないが、本作品では映画の創生期において様々な技術を開発した人物であるフランスの映画製作者、ジョルジュ・メリエスが話の柱として登場する。ちなみに彼に関する部分はほとんど実話だと思われる。
本作では1930年代で既にストップモーション等の技術を駆使し、今のVFXの基盤ともなっているSFX に相当するものを映像制作に導入したメリエスの画期的な初代映画作品が多数登場する。
人類が初めて映像に出会った衝撃を想像するだけでもちょっと楽しくなってしまうが、その動画にアイディアを加え、人々を魅了する作品を作り出す所から映画の歴史が始まった。そんな歴史も上手く作品内に収められており、映画好きの自分としては非常に興味深かったし、映画の魅力と奥深さを改めて認識させられた。

映画の基本的な素晴らしさに触れる事ができるこの作品はお薦めです。


2012年3月3日土曜日

ザ・トワイライト・サーガ:ブレイキング・ドーン (The Twilight Saga - Breaking Dawn)




鑑賞日:March 3rd, 2012
個人的評価: 52点

参考情報

美ぼうのヴァンパイア、エドワードとベラのロマンスを描き、世界中でヒットしたファンタジー・シリーズの第4弾。2部構成となる最終章の前編では、ベラとエドワードの結婚や妊娠、そして出産までが描かれる。監督は、『ドリームガールズ』のビル・コンドン。クリステン・スチュワートとロバート・パティンソンがベラとエドワードを続投。ついにクライマックスを迎える禁断の恋の行方から目が離せない。

ストーリー

紆余曲折がありながらも、結婚式を迎えたベラ(クリステン・スチュワート)とエドワード(ロバート・パティンソン)。新婚旅行から帰った後、ベラはエドワードの手でヴァンパイアへ転生することになっていた。ところがベラは、新婚旅行先の南の島で体の異変に気付き、エドワードの子どもを妊娠していることが発覚する。しかし、それは決して生まれてはならない危険な存在で…

感想


シリーズの中では確実に最も評価の低い作品となってしまっていた。
今回はヴァンパイアと人間カップルが結ばれる所から始まるのだが、この部分だけでめっちゃ時間を使う。最新のゴールデンラズベリー賞ではこの作品が最低カップル賞に選ばれるぐらいだ。
また、無駄な所にお金をかけており、非常にもったいない事をしていて、一体どこに注目をすれば良いのかが分からない内容となっていた。
唯一のバトルシーンも短いだけでなく、夜に行われているため正直何も見えなかった。こういった所でも手抜き感が感じられた。
まぁ、でも次が最終章(12月公開予定)なのでここまできたら制覇したいと思います。
これぐらいにしておきます。